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語り継がれる第五の創世記  作者: たろう
【第三部】第1章:城壁の外 ―― 帳簿に、載っている。ただし、守られていない

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第1-5話「報酬」


 翌朝。


 村人が、二人の前に、集まった。


 そして、荷を、置いた。


 乾いた肉が、三塊。


 麦が、一袋。


 布が、二枚。


 塩が、少し。


 村の、三日分だった。


「――なんだ、これは」


 ヨナが、頭を、下げた。


「お礼で、ございます」


「要らん」


「――どうか」


 若者は、断ろうとした。


 だが、村人たちの顔を、見た。


 彼らは、必死だった。


「勇者さま」


 トビが、言った。


「もらってください」


「なんで」


「――そうしないと、また、来てもらえないから」


 若者は、口を、閉じた。


 少年は、続けた。


「ただでやってもらったら、次は、頼めない」


「――だから、払うんです」


 若者は、しばらく、動かなかった。


 それから、肉を、一塊だけ、取った。


「これで、いい」


「三体で、肉一塊だ」


「――次も、それでいい」


 ヨナが、泣きそうな顔を、した。


「――ありがとう、ございます」


 これが、最初の、依頼と、報酬だった。


 この日、この村で、値段が、決まった。


> ――一体につき、肉、三分の一塊。


 その値は、百年後まで、残ることになる。


 だが、それは、まだ、誰も、知らない。


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