↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
語り継がれる第五の創世記  作者: たろう
【第三部】第7章:高天原 ―― 岩戸の、前で、騒ぐ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

145/167

第7-1話「祭り」


 六か国の軍が、上陸した。


 北の、粛清国。


 南の、律法国。


 西の、創聖国。


 東の、帝国。


 そして、ゴッド神聖国。


 ――五か国。


 六か国目は、来なかった。


 葦原は、軍を、出さなかった。


 だが、誰も、それを、咎めなかった。


 なぜなら。


 ――五か国で、二万人、いたからだ。


 若者は、その数に、目を、疑った。


 ――二万。


 管理された人類は、七拠点で、一万四千である。


 二万は、いない。


「――どこから、来た」


 彼は、ゴッド神聖国の、大神官に、訊いた。


 大神官は、答えた。


「外部配置から」


「――外部配置?」


「はい」


「城壁の外の者を、集めました」


「――一万三千ほど」


 若者は、動かなかった。


 ――柵。焼けた畑。痩せた子ども。


 ――帳簿に、載っている。


 ――守られていない。


 その者たちが、いま、旗を、持って、立っている。


「――なぜ、来た」


 彼は、一人の男に、訊いた。


 その男は、こう、答えた。


「――勇者様が、お呼びだと」


「――それに」


 男は、笑った。


「――勝てば、中に、入れて、いただけるそうで」


 若者は、その顔を、見ていた。


 そして、何も、言わなかった。


 その夜。


 軍は、島の南に、陣を、張った。


 旗が、立った。


 太鼓が、鳴った。


 火が、焚かれた。


 ――笑い声が、上がった。


 二万人が、酒を、飲み、歌い、踊った。


 これから、戦だというのに。


 若者は、その火を、丘の上から、見ていた。


 エマが、隣に、立っていた。


「――祭りみたいですね」


 彼女は、そう、言った。


 若者は、答えなかった。


 ゲンの、声が、耳に、残っていた。


 ――祭りだ。


 ――あんたは、騒ぎに、行くんだよ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。