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第5-4話「四十八」
神殿の、記録の間。
壁に、七行、刻まれていた。
> 北米セクタ 目標残存 二〇〇〇
> 欧州セクタ 目標残存 二〇〇〇
> 南亜セクタ 目標残存 二〇〇〇
> アフリカセクタ 目標残存 二〇〇〇
> 東アジアセクタ 目標残存 二〇四八
> 極東セクタ・天 観測不能
> 極東セクタ・地 観測不能
若者は、それを、三度、読んだ。
「――四十八」
「なぜ、この国だけ、四十八、多い」
道士は、跪いた。
「――百年、誰も、知りません」
「訊いたのか」
「訊きました」
「――回答権限が、存在しない、と」
若者は、その言葉を、聞いて、動かなかった。
――三度目である。
地下六層。
魔獣の相関。
自分の、生誕記録。
――そして、四十八。
神が、答えないものが、四つ、ある。
彼は、七行目と、六行目を、見た。
――観測不能。
「これは、なんだ」
「極東でございます」
「そこには、人が、いるのか」
「――おります」
「何人だ」
「――わかりません」
道士は、そう言って、こう、続けた。
「ですが」
「――増えております」
「なぜ、わかる」
彼は、床を、指さした。
「熱でございます」
「――百年、増え続けております」




