9話 ゴブリン
おはようの更新( ˶˙ᵕ˙˶ )
今日は雨で体調もすぐれないのでこの1話だけ更新かもです(。-_-。)
俺たちの元に戻ってきた狐獣人が見てきた情報を俺たちに伝える。
「14209番の推察通り、さっきの爆発は戦闘音でした。敵の数はゴブリン1体。11054番が合流を求めて、います。」
報告を受けて俺達は合流を急ぐ。
女エルフの近くに来ると俺の耳にも戦闘音が聞こえてくるようになって来たが、とてもじゃないがゴブリン一体と戦っているような音じゃない。
まるで、数体の敵と戦っているような音だった。
女エルフが待機していた建物の瓦礫に到着し俺たちも身を隠す。
「ここから見えた範囲だけど、私が知っているゴブリンより動きが早いのよねー。戦闘中のパーティの旗色は良くないわ〜。このままだと全滅もありえるかも」
岡上にある瓦礫の隙間から戦闘を見ていた女エルフがすぐに状況を伝えてくれた。
端的ではあるが凄くわかりやすい報告で助かる。
俺は熊獣人の方を見て「どうする?」と問いかけた。
彼の方を見たのは、他パーティーが立て直すまでゴブリンの攻撃を防ぐのは彼だからだ。
「動きが早く、1パーティーで手に負えない可能性のあるゴブリン。11054番、君の世界にもゴブリンがいたようだな。君の目から見て、あのゴブリンはどう見える?」
「そうねぇ〜、特殊な個体と見てもいいのかもしれないわ〜。もしあのゴブリンが特殊個体だとたら王都の近くのこの草原にいるのは異常よ〜。あのパーティーと合流して一緒に戦った後に一度王都に戻って報告するのがいいかしら」
熊獣人と女エルフの会話を目を閉じて聞いている狐獣人にも恐怖や不安は感じられない。
少女は何度も「大丈夫大丈夫」と口にしていて恐怖が勝っているようだ。
「よし、俺達32班は今からゴブリンと戦闘中のパーティーと合流、援護に入る。」
熊獣人の一言にみんな頷く。
ただ1人、俺だけがゴブリンなんてものを実際に目をしたことなんてなく手が震えていた。
「どうした14209番、手が震えているぞ?」
熊獣人は俺の方を見てそう言ってきたが、強がる言葉ひとつでない。
そんな俺の肩を大きな熊の手でポンポンと叩くと「何があっても守る」と盾を構えてニカっと歯を見せて笑った。
「よし、あぁ!助けに行こう!13882番はみんなの援護を頼む。俺はあそこにいるパーティーの中に怪我人が居たら応急処置するつもりだ」
熊獣人に勇気づけられた俺は少女に声をかける。
会話が終わるとほぼ同時に耳をピクリと動かし目を開いた狐獣人が声を上げた。
「今!行きます!!」
彼女の声に合わせるように瓦礫から飛び出し俺達は他パーティーの元へ走った。
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戦闘場所に着いた俺の目に映っていたのは信じられない光景だった。
既に2人、倒れているが1人は頭がねじ切れそうなほど捻られており、もう1人は片脚が膝下から先が無く胸元に空いた穴から血がドクドクと流れ出していた。
ドゴン!!
という音と共に土煙が上がり、煙の中で人影が動く。
「ギャッ!ギャッ!ギャッ!」
土煙が風で流され見えてきたものは、身長130cmほどの小柄な体躯と全身緑色の人影が頑丈な鎧で身を固めた重戦士を瓦礫に押し込み両手で殴りつけている姿だった。
(笑っている?笑いながら殴っているのか?)
俺は目の前の光景に戦慄したが、周りの行動が考えることを中断させた。
「ヒュンッ!!」という音とともに矢が1本ゴブリンに飛んで行った。
それに合わせるかのように姿勢を低くした狐獣人が走り出し、すぐに熊獣人が女エルフの前で盾を構えた。
少女は両手首の腕輪片方ずつに赤と黄緑の石をはめ込み
「フィジカルブースト!」
と声をあげると腕輪から赤と黄緑の光が溢れ、俺たちの身体中に力がみなぎるような気がした。
「魔石が…!?うそ…、色が透明にもなってないのに……」
少女の方を見ると腕輪にはめた石が砕け地面に転がっていた。
俺は倒れている2人の元に駆け寄り、無いとは思いながらも生死を確認する。
(やっぱり、ダメだよな。)
視線を上にあげて狐獣人達の方を見るとゴブリンの体に槍が当たっていた。
だが、貫いていない。
狐獣人はすぐに飛び退き、ゴブリンから距離をとった。
先程女エルフが放った矢も地面に転がっておりゴブリンの体に刺さってはいなかった。
「ギャ?ゲギャ!!」
ゴブリンは女エルフ、狐獣人、熊獣人の方を見ると先程まで殴っていた重戦士をまるでぬいぐるみでも持つかのように片手で引きずり投擲し、走り出した。
熊獣人は盾の角度を変えると飛んできた重戦士を受け流し目の前に迫ったゴブリンの攻撃を受け止めた。
(戦いを見ているばかりじゃダメだ!他のメンバーは!?)
俺は先頭から目を逸らし、他の生存者を探した。
(5人で1パーティー、あと2人がどこかに……いた!)
残りの2人を見つけたが1人はこちらに背を向けて遠くに走り去っている所で背中が明るく輝くとそのまま血煙となって姿が消えた。
戦闘中の逃走。
刻印により処刑されたのだ。
あと1人は身の丈程の大剣を手に持ち黒い全身鎧に身を包んだ人影で、地面に倒れていたがフラつきながら立ち上がると屈んで脚に力を込めてゴブリンに向かって飛び出し武器を振りかぶっていた。
俺は1人でも他のパーティーメンバーが生き残っていたことに安堵した。
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