18話 魔力の性質
本日の更新分です( ᴖ⩊ᴖ )
「魔力の回復ができない?え、魔力ってどこでも自由に回復するものとかじゃないの?」
ゲームや漫画だと当たり前に回復するものではあるがどうやらそうではないらしい。
「魔力が無い世界から召喚されたっていうのは本当みたいね〜…。14209番以外は魔力のある世界から召喚されてるから基本は同じようなものだと思うわ〜。私から魔力について少し話してもいいかしら?どこか違うところがあれば教えて頂戴。」
ククルが解説用にと黒板のような物を持ってきて店の端っこで俺に対しての魔力講義が始まった。
「私達は体内にある魔力を使用して魔法を使うわ。例えば魔法で火の玉を打ち出した場合、爆発した火の玉に宿った魔力はそのまま外気に溶けてなくなるの。そして私達は空気中にある魔力を体内に呼吸をして取り入れることで使用した魔力の回復を行っているわけね。世界そのものが湧水でできた大きな湖のようなもので、私達が消費した魔力は自然から回収することができた。14209番以外の世界もこんな感じじゃないかしら?」
女エルフが黒板にいろいろと書き記しながら皆に問いかけると熊獣人を始めとする皆が頷いた。
そして女エルフからバトンタッチされたククルが交代で話し出す。
「ですが、エルフのお姉さんのいる世界の魔力とこの世界の魔力は性質が違っていて、水と油のようにお互いが決して混ざり合うことがないんです。魔力が安定しないのも、この世界の魔力が皆さんの世界の魔力を拒絶しているからなんです。」
ククルは説明を続ける。
「皆さんの魔力が回復しないのも、皆さんの体内にある魔力がこの世界の魔力を拒絶しているためです。魔法を使いづければいずれ空っぽになります。」
女エルフとククルが黒板に図解を描きながらの説明が終わると、ククルが申し訳なさそうに話す。
「ククルの行う調律は皆さんの世界の魔力を体内で循環させやすいように道を広げて身体強化に特化させただけで、この世界の魔力に完全に適合させることはできないのです……」
ひとくちに魔力といってもその世界における性質が違えば発動させるのも、魔力の回復も困難だということがわかった。
「この世界の魔力を取り入れる方法とかないのか?」
熊獣人の質問にククルは一瞬動きが止まり表情に影を落とすと、
「あるにはありますが、おすすめはできません」
とだけ伝えて「さて!」と表情を明るくして装備についての話を始めた。
「次は皆さんの装備ですね!」
ククルは皆から武具を預かると鎧の破損箇所を調べ出す。
ククルの体の周りに小さな光が集まったり、武具に集まったりとしていた。
「その、光はなんですか?」
狐獣人があちらこちらを移動する光を目で追いかけながらククルに質問する。
「精霊さんです!ククルに協力してもらって皆さんの装備の状態を教えて貰っています!」
「精霊さん!はわ、ぼ、ぼく見るの初めてですっ!」
ククルの言葉に少女が目をキラキラさせて反応していた。
「それで、オレたちの装備はどうにかできそうか?」
女竜人がククルに聞くと
「んー、そうですねぇ。形を直して、少し手を加えますが大丈夫ですか?」
「使い慣れた装備だからな。変に新しい武器とかになるよりはそっちの方が助かる」
女竜人は少し満足気に答えた。
「了解です!皆さんも同じような感じで大丈夫でしょうか!?」
ククルは皆の方を見ると、他のメンバーもククルに対して頷く。
「分かりました!それでは1週間ほどお待ちください!完璧に仕上げますので!それまでは護身用としてこちらの武器を適当に持っていってください!」
ククルが荷台のような物に俺達の装備を積み込み店の奥へと消えていくのと入れ替わりで精霊達が俺たちの目の前にまともに使えそうな鉄の剣や弓などを運んできた。
それぞれが護身用の武器を選び終えると精霊達は残りの武器を店の奥へと運んで行った。
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