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17話 魔力

少し遅れてお昼更新です。

歯医者さんで虫歯治療して頂きました!

麻酔も注射されて、鼻まで痺れてます(*´艸`)

では、今回のお話をどうぞ!

 店に戻った俺とククルは女竜人に話しかける。

「08511番店番お疲れ様。」

「竜人のお姉さん、ありがとうございますっ!」

女竜人は訝しげな顔で俺達を見ると、

「地下から14209番の呻き声が聞こえてきたんだが、何をされたんだ?」

と質問を口にした。

「ああ、右腕が動かなかった理由がわかってね。魔力の調律?っていうのをやってもらってたんだよ。すっげぇ痛くてさ、その時の声だと思う」

俺は答えると、女竜人に右腕を動かしてみせる。

「けど見てくれよ!俺の腕が動くようになったんだ!」

俺のその姿を見た女竜人は一瞬驚いた表情をすると、ホッとしたような顔をした。

「14209番…、はやく14210番達にも見せてやらないとな」

女竜人は俺の方に近づくと俺の腕を触る。

(へぇ、竜人の手の感触ってこんな感じなのか)

少しひんやりとして硬い手の感触に関心した。


 それから女竜人に店の状況の報告を受けると、ククルに本題を話す。

「オレ達がここに来たのは、オレの鎧と14209番の胴鎧の新しい奴を探しに来たからなんだよ」

女竜人は自分の鎧と俺の鎧を指さしながら喋ってる途中にハッとした顔をすると

「ククルがオレたちの装備を手直ししてくれるんなら、他の奴らもここに連れてくる。それでそいつらの事も見てやってくれねぇか?」

と、他のメンバーの装備もここで見繕うことを提案した。

「え!竜人さんとお兄さん以外の人達もここに連れてきてくれるのですか!?」

ククルは目をキラキラさせると久しぶりの仕事にやる気を見せるかのように「うおおお!」と叫ぶと、

「お願いします!是非お願いしますよ!皆さんの装備、このククルが綺麗にして差し上げます!!」

目の中に炎が見える熱量でその提案を受け入れてくれた。


 その後、装備に関する値段や1人の装備の作業にかかるおおよその日数を聞くなどして一度宿の前に戻ると、既に全員集まっており皆一様に少し暗い顔をしていた。

「皆そんなくらい顔でどうしたんだ?」

俺は皆の顔を見ながら質問すると、女エルフが代表して答える。

「えっとね〜、次の任務の時に持っていく消耗品と食料の補充が絶望的なのよ〜…。私たちの装備を手直ししてくれそうな所も見つからなくて」

額に手を当て「どうしたものかしら〜?」と悩む女エルフ。

「あたしの槍も、新しいのが無かったです。」

狐獣人も耳と尻尾が萎れている。

「ぼ、ボクの方も何も見つからず……。すみません!!」

少女は既に泣きそうな顔をしていた。

「この王都がかなりヤバい状況なのはわかっていたつもりだが、食料はこの街の奴らに回すので精一杯って感じだ。前回色々買えたのは運が良かっただけみたいだな。」

熊獣人はそういうと大きいため息をつく。


俺と女竜人はそんな皆を見ると顔を見合わせる。

「食料に関してはこっちも同じなんだが、オレ達が見つけた店で装備はどうにかなりそうだぜ。」

「それに見てくれよ、俺の腕もこの通り!」

女竜人の言葉に続けて俺は皆に右腕を見せて動かしてみせる。

「あ、14209番の腕が、治ってます」

狐獣人は少し嬉しそうに。

「あら〜、装備だけでもどうにかなりそうなのはよかったわ」

と微笑む女エルフ。

「ボクの魔石も見つかるでしょうか…」

と少し不安げな少女。

「俺の盾と鎧もどうにかできそうだな!」

熊獣人はニッカリと笑って嬉しそうだった。

 俺達はこの日は宿で休んだ。

宿の飯は相変わらず味の薄いスープと硬い黒パンだけだった。


 翌日。

俺達はククルの店に再び訪れると、店の奥からククルが目をキラキラさせながら現れた。

「いらっしゃいませ!後ろにいる方々が他のメンバーの皆さんですね!はじめまして!ククルと申しますっ」

ククルは頭をペコりと下げた。

「あら…、あらあらあら!可愛いわねぇ〜!」

女エルフは膝立ちになるとククルを抱きしめ、頭を撫でまわす。

「あわ、あわわ!」

いきなり抱きつかれあたふたとしていたククルであったが、瞳にうっすらと魔法陣が浮かぶと女エルフをまじまじと見つめた。

「ん〜?どうかしたの〜?」

女エルフはククルを見つめ返し頭を撫で続けている。

「エルフのお姉さん、もしかして魔法使いにくかったりしませんか?」

ククルはそういうと狐獣人、熊獣人、少女と順に見つめて

「他の皆さんも同じように不調がありますね?」

と言った。

「ククルちゃん、どうしてわかったの〜?」

「ククルは精霊の力を借りて身体に流れる魔力が見えるらしいんだ。14209番の腕が動くようになったのもソイツのおかげさ」

女エルフの問いに腕を組んで外を眺めていた女竜人が答える。

「そういうことです。お兄さんと竜人のお姉さんはすこしここで待っててください!皆さんの魔力を調律してきますので!」

 ククルはみんなを連れて地下に降りていった。

その間俺と女竜人は店の中から外を見ていたが、幾人かの人物が俺達を品定めするように見てくるだけだった。

(ククルちゃんは彼らのことなんか知ってるのかな……)

俺はそんなことを思っていると店の奥から皆が戻ってきたが、どこか浮かない顔をしていた。

「ん、おかえり皆。調子はどう?」

「お兄さんと違って皆さん、とくにエルフのお姉さんは飛び抜けて魔力が多いのですけど魔法などの形で魔力の放出を行うと、空気中の魔力と喧嘩しちゃって安定しないんですよねー。なので体を巡る魔力の通り道を整理して身体強化に特化した調律を行いました」

俺の問いにククルが答える。

「それは他のみんなも同じ感じに?」

「狐のお姉さんは一般に(闘気)と呼ばれる体内にある魔力と呼吸により取り込んだ空気中の魔力を体で練り合わせて身体強化を施す魔術を使用なさるので、体内の魔力と空気中の魔力が上手く循環するように調律しました」


「人のお姉さんはそもそもの体内の魔力が少なく魔石を腕輪にはめ込み魔法を使用するカートリッジ式なので、ここはこちらの魔石を上手く使用すればいけるかなと思いまして腕輪に対して調律を行いました」


「熊のおじさんは、エルフのお姉さんと同様魔力の通り道の調律のみ行いました。」

ククルは各メンバーの隣に立つと行った調律の説明を続けた。


「…そして、ここからが本題です」

ククルは神妙な顔をすると間を置き口を開く。

「皆さん、恐らくこの世界では魔力の回復ができません。」

今回も読んで頂きありがとうございます!(´▽`)

読者の皆様に、楽しんで頂けたら幸いです。

数日以内に次回を投稿する予定です!


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