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16話 調律

おはようございます!

土日は普通に休もうと思います!


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@natunoyume00

 女ノームの店主、ククルは店内にわざと質の低い武器を置いていることを告げると、店のカウンターからひょっこりと頭を出す。

「んで、なんでナマクラばかり店に置いてんだ?」

女竜人の問いにククルは返す。

「ここに来るまでにこの区画の様子を少しはご覧になりませんでしたか?ここは刻印持ち専用区画の中で、とびっきりに廃れちゃって治安もあんまり良くないんですよ!」

 ククルは身震いしながらそう言うと「というわけで」と話を続ける。

「まともな武器なんか置いてたら飢えた獣みたいな人達に奪われちゃうかもしれませんからね!ククルはちゃんとした武器を求める人が来た時にこうやって直接話してオーダーメイドで作ることにしたんです!」

ククルの言葉に俺は質問する。

「それなら、店の位置を変えたらいいんじゃない?」

「それが出来たら、とおぉぉっくの昔にやってますよ!刻印持ち区画の中心部なんて色んなお店が沢山でククルのお店が入る隙間はこれっぽっちもありません…」

ククルは袖で目元を覆い「ヨヨヨ…」と泣き真似をする。

 泣き真似も束の間、すぐに顔をあげると「それで!」と口を開くククル。

「お兄さん達は最近召喚された勇者様ですね?何でも魔王侵攻以来初の任務帰還者だとか!」


 今日任務に出て帰還したばかりなのに既に情報が回っていたようだ。

「俺達、今日任務に出て帰ってきたばかりなんだけど…」

ククルの言葉に少し戸惑う俺に、小さい胸を張りククルが答える。

「ふっふーん!精霊さんに教えて貰いました!」


(精霊!?精霊なんてのもいるのか…)

俺の目には見えないがククルには見えているのだろう時折虚空を見つめ「ふむ、ふむ」と頷いている。

「お兄さんは右腕が動きませんね?」

いきなりそう言ってこちらを見つめるククルの瞳には魔法陣のようなものが浮かび上がっていた。

「え?どうしてそれを…」

「精霊さんの力をお借りしました。右腕がぐちゃぐちゃですねー、色々と崩れちゃってますよ。」

 ククルは本当に色々見えているのだろう、顔をしかめると俺の傍まで来ると「こちらへ」と言って服の裾を掴まれ店の奥の下り階段を降りて、地下室のような所まで連れていかれた。

 女竜人は店の警備をするとの事で店内に残っている。


「ここに右腕を置いてこれで固定してっと」

 現代では見た事のない機械に俺の右腕を載せベルトを締めるとククルはなにやら弄り出した。

「なるほどなるほど、ここを起点として生じた感じですかぁ」

独り言を呟きながらククルは手に色々と器具の乗せたトレイを持ってくると、トレイから聴診器のようなものを手に取りはめると腕にペタペタと当て、音叉のようなもので腕を数箇所叩いたりしていた。


「ククルちゃん何やってるの?」

俺の声にひとこと「調律ですよー」と答えると黙々と作業を進める。

時折腕が疼く感じがするがそれ以外痛みなどは無い。

しばらく無言で作業を続けていたククルちゃんはひとこと「よし!」と言うと俺の顔を見て口を開く。

「今から少し……、いや大分痛みますよ!」

そういうと俺が口を開く前に機械のスイッチを入れる。

その瞬間激痛とともに、俺の意思に反して腕がビクンビクンと跳ねる。

「ぐ…!うぁぁぁ…」

歯を食いしばり痛みに耐えること数分。

機械が停止するとともに腕の痛みが引いていく。

「どうです?動くようになりました?」

ククルの言葉に右腕に力を入れてみると、すんなり動いた。

「え!?動いた!」

袖を巻くって腕を見る。

赤黒く変色し浮き出て脈動する血管が元の腕に戻り、右手首に空いた穴が塞がっている。

「ククルちゃん!何をしたの!?」

 俺は興奮のあまり両手でククルの肩を掴むと前後に揺らす。

「うわわわ、、、魔力の流れを正常に戻したんですぅ!」

「俺に魔力あんの!?」

 更なる衝撃にククルを揺らす手が止まる。

「それが魔力を正常に戻したらスーッと抜け落ちていったんですよねぇ。」

ククルはそういうと小さな手で顎に手を当て「むむむ」と考え出した。

「ま、まあなんにせよ腕が動くようになったのは素直に嬉しい!ありがとう、ククルちゃん」

 俺はお礼を伝えると、考えるポーズのククルとともに店に戻った。

今回も読んで頂きありがとうございます!(´▽`)

読者の皆様に、楽しんで頂けたら幸いです。

数日以内に次回を投稿する予定です!


「面白かった」「次回も読みたい」と思われたら評価をお願いします!

感想もお待ちしてます!

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