15話 報酬の使い道
おはようの更新( ˶˙ᵕ˙˶ )
建物を出た俺達は刻印持ち専用区画へ向かった。
「報酬、沢山出ましたけど…、皆さんはどう使います?」
少女が恐る恐るといった感じで口を開く。
「俺はこの鎧と大盾を修理出来るなら修理、駄目なら新調するつもりだが、この国にまともな物があるかどうかだな。金が余れば任務に使う消耗品の補充だな」
熊獣人はゴブリンとの戦いで凹み、ボロボロになった武具の修繕と消耗品に使うようだ。
「07241番は、お酒でも飲むのかと、思いました」
狐獣人が熊獣人に向けてそういうと、
「任務が簡単ならそれでもいいんだが、初戦でこれじゃあ酒で祝う気分にもならねぇな」
と、熊獣人は笑う。
「14210番はどう使うつもり〜?」
女エルフが狐獣人に問いかける。
「あたしは、魔法鞄のようなものが無いか探すつもり、です。槍も少し見てみようかと。」
「え、魔法鞄?なにそれ!14210番の世界にはそんなのあったのか?」
狐獣人の言葉に俺は反応した。
「魔法鞄っつうと、あれか?荷物が色々入れれるやつ」
女竜人はそういうと、熊獣人も女エルフも少女の世界にも似たような鞄はあったらしい。
効果はそれぞれで、特定のアイテムのみを収納出来る袋、いくらでも矢が収納出来る矢筒や果てはモンスターを中に収納できるものなどだ。
「14209番の所には無かったんですか?」
少女の言葉に「そうだぞー。物語の中のアイテムだな」と俺は笑う。
「だから、こんなに死が身近にある世界でも少しワクワクするんだ。まだまだ俺の世界に無いものが実際に見れるかもしれないってさ。」
俺は報酬金の入った袋を取り出すと女竜人を見やる。
「俺は間に合わせの銅鎧が壊れちゃったからな。買い替えと08511番の装備の修理もやるつもりだよ。あの勇者たちの分まで生き残るためにな。余れば使った消耗品の補充をするつもり」
俺の言葉に女竜人が
「オレの装備のことはいい!」
と声を上げたが少女が「助け合いですね…」と微笑む。
「そういうこと!13882番と11054番はどうするんだ?」
俺の言葉に少女と女エルフはそれぞれ答える。
「ボクは、み、見つかれば魔石を…、無ければ杖を買うつもりです…。」
「私は〜、矢の補充と14210番と一緒に魔法鞄でも探そうかしら?」
それぞれが自分の金の使い道を話すと、用事が終われば「昨晩泊まった宿に集合」と決めてバラバラに動き出す。
俺は女竜人を連れて武具の扱っていそうな店を探すと、人通りの多い場所は飲み屋など飲食店が多いので少し人通りの少ない刻印持ち区画の端の方へ足を進めた。
周りの建物の手入れは行き届いておらず少し目を路地に向けるとゴミなども散乱していて、どこからか俺達を値踏みするような視線も感じた。
「14209番、ここならなんか見つかるかもしれないぜ」
隣を歩く女竜人が立ち止まり指をさす先を見ると少し寂れた建物があり、正面にある看板には剣を持つ騎士の絵と「ククル装備・鍛治店」と店の名前が書かれてあった。
女竜人と共に中に入るとドアベルが「チリンチリン」と音を立てる。
その店内は薄暗く鎧や剣がまばらに置いてあり、その品質もとてもじゃないがあのゴブリンを倒せるようなものとは思えなかった。
「んー、なんかどれもパッとしねぇなぁ」
女竜人は少し錆びた大剣を手に持つと軽く素振りする。
「軽すぎる。刃も鈍器みてぇだし。14209番、他のとこも見て回るか?」
女竜人の言葉に俺は「そうだな」とひとこと返し店を出ようとした。
「久しぶりのお客さん!!!」
店の奥から女の子の声が聞こえ続いてトタトタと子供の走るような足音が響く。
「ククル装備・鍛治店にようこそ!!お探し物はなんでしょーか!!剣?盾?鎧?それとも包丁?」
店の奥から現れたのは亜麻色の髪を2つ結びのあどけない顔をした女の子だった。
「あぁー、と、この店のお手伝いさんかな?店主さんはどこに?」
呆気にとられながら女の子に話を聞くと、
「ククルがその店主です!」
と胸を張り答える。
「あぁ?見た感じドワーフじゃねぇな。力があるようにも見えねぇ」
女竜人は女の子に近ずき抱えあげると、様々な角度からまじまじと見つめそう言った。
「うわああ!ククルはノームですぅ!」
女の子はどうやらノーム、いわゆる白雪姫に出てくる7人の小人などの種族らしい。
女竜人は女の子を床に下ろすと話を続けた。
「ここに置かれてるのは全部ナマクラばっかだが、どういうことだ?」
その言葉にノームの女の子は「わざとです!」とだけ答え奥に向かうと台座に乗りカウンターからひょっこりと頭を出した。
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