6. 緊急討伐
6. 緊急討伐
私とロゼッタ様はサンドスライムを討伐するために頑張っているミルディとフィオナを遠くから見守っているのです。状況を確認するとうまくいったようなのです。私は隣にいるロゼッタ様を見るとソワソワしていますがその顔は少し嬉しそうに見えるのです。素直じゃないのです。
「なんじゃ?ニヤニヤと気味の悪い顔をしおって」
「ふふふ、ロゼッタ様は本当に可愛いのです!素直じゃないところも全部ひっくるめて、よしよしなのです!」
私が調子に乗ってロゼッタ様の小さな頭をなでなでした結果、脳天に容赦ない杖の一撃を食らったのです。痛いのです!でも、あの赤くなった耳を見る限り、間違いなく照れ隠しですね。本で読んだことがあります……あれが噂の『ツンデレ』というやつなのです!
そしてフィオナは、サンドスライムを今度はよく見て一体ずつその核を狙い仕留めていく。目的の5体をあっという間に討伐することができたようなのです。遠目で見てもわかるフィオナとミルディは抱き合い喜んでいるのです。
その様子を見た私たちは二人のもとに行くことにしました。二人はこちらに気づいて笑顔を見せてくれましたです!どうも私が思った通り問題なかったようなので一安心したのですよ。それにこの調子なら次のステップに進むことができそうな気がしますね。
「お疲れ様なのです!フィオナ、ミルディ」
「アリーゼ、ロゼッタ様。サンドスライムを討伐できたよ!」
「はい。よく頑張ったのです!はなまるなのです!」
そしてそのままフィオナはロゼッタ様に話かける。
「師匠。ボク……その……」
「……サンドスライムごときに時間がかかりすぎじゃ。それとまだ踏み込みも甘い。全然ダメなのじゃ」
「そっか……うん。そうだよね……まだまだ頑張るしかないんだもん。次は頑張るから……その……これからもお願いします!」
「……まったく。世話が焼けるのじゃ」
フィオナはやる気に満ちた表情をしている。やはり自信を持てたことが一番良い方向に作用しているように見えます。それは間違いなさそうです。
和やかな空気に包まれ、私たちが街へ帰ろうと背を向けたその瞬間――背後の砂が爆発するように吹き飛んだのです。
「危ないのです!」
私は咄嗟に振り返り、鉄のロッドを盾にして強烈な一撃を受け止めました。ギィィィッという重い金属音が鳴り響き、私の腕にビリビリと痺れが走ります。
なんですかこいつは!!土煙の中から姿を現したのは、体長一メートルを優に超える巨大なトカゲ。周囲の砂と同化するような体色……本に載っていました、あれは『砂漠のハンター』と呼ばれる獰猛な魔物、サンドリザードなのです!
動きは目にも留まらぬほど速く、何よりこの一撃の重さは先ほどのスライムとは比較になりません。これはまずいかもとは思いつつも油断していた自分の落ち度でもあるため反省することにするのです。
だがこのまま押し切られるのはマズイと思ったとき横にいたフィオナが剣を振り抜く。
「やあぁ!」
その攻撃はサンドリザードにかわされるが、距離をとることに成功したのです。
「フィオナ。助かったのです!」
「うん!」
さて……ここから仕切り直しとなるわけですがさっきの一撃が重すぎることを考えるとあまり時間をかけることもできないのですね……ここは一気に片をつけることにしたのです。
グゥガァ!そんな声とともにサンドリザートは飛び掛かってくるのですが、それをひらりと避ける。それを見たフィオナは追撃を仕掛けるため走りだす。そこにロゼッタ様の声がかかるのです。
「何をしておるかっ!ちゃんと見るのじゃ!」
サンドリザードの尾がフィオナを直撃し地面を転がりながら吹き飛ばされる。
「フィオナ!大丈夫なのです!?」
「うぅ……うん大丈夫……」
「逃げたほうがいいよ!アリーゼ!」
「無理じゃミルディ。サンドリザードの動きは速い、背を向けて逃げようとすれば、あっという間に狩られる。……まさに自殺行為じゃ」
ロゼッタ様は静かに杖を構え、歴戦の魔女としての鋭い眼差しに変わりました。
「さてアリーゼ。今までのお主の単独行動とは違う。これが、ワシら四人が揃って挑む初めての『パーティー戦』になるぞ。理解しておるか?」
はっきり言って、こんな危険な魔物と戦うつもりなんて全くなかったのですが、逃げられないようですし……覚悟を決めることにするのです!




