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☀ 夏のホラー 2023 参加作品  作者: 雪*苺
【 帰り道の鳥居 】
29/36

✒ 白い鳥居 3


「 いやぁ~~、此方こっちでも(魔法の)ブラックカードが使えてかった~~。

  問題なく此方こっちの裏金も使えるみたいだし、これで金銭的には困らないな! 」


「 あぁ、渡りに舟だ。

  エーティーエムで裏金を引き出してビルの一室を借りるぞ。

  一時的にだが、事務所を開業して電話番号を手にれる!

  住所と連絡先をポスターに書きれたらコピーしてあちこちに貼るんだ! 」


「 よし、やろう!

  捜索の下準備開始だな! 」


 マオとしゅんれいは2人で捜索する下準備を始める事にした。

 下準備をしているあいだの捜索はしゅんれいしろを式神に変えて探させる事にした。






「 フフン!

  今日きょうからが僕の新居けん事務所だ! 」


「 “ 新居 ” って言葉は一寸ちょっとな~~。

  セロに聞かれでもしたらあとが怖い…。

  “ 住居 ” って言ってくれよな。

  事務所の名前はなににするんだ? 」


「 フフン!

  い名前を考えてあるんだ。

  【 少年陰陽師★探偵事務所 】だ! 」


「 えっ……探偵事務所ぉ??

  シュンシュン、陰陽師が探偵の真似事をするのかよ? 」


「 マオ、僕は式神としきれいを使えるんだぞ。

  探偵業なんてチョロいもんさ! 」


「 チョロいって……。

  探偵が聞いたら怒りそうな台詞だな 」


「 別に宣伝はしないんだ。

  大した依頼なんてやしないさ 」


「 随分と消極的だな~~。

  シュンシュンの事だからよくぶかくガッポリ稼ぐのかと思ったけど違うんだな 」


「 一時的な事務所だからな。

  僕は依頼を受けてる最中なんだ。

  白い鳥居をとおって行方知れずになった不明者を探し出す事が目的で、最優先事項だからな 」


「 そうだな!

  だけど、こんない場所を借りられてラッキーだよな!

  1階が喫茶店になってるから飲食には困らないしさ。

  どんな交渉をしたんだよ? 」


「 あぁ……1階で喫茶店が開店する10年前に、2階で火事が起きたんだと。

  10年前もを住居けん事務所とし使ってたらしいんだが、全員が丸焦げの状態で発見されてな、借り手が付かない物件だったんだ。

  1ヵ月の家賃、いろ(いろ)みの1万円で手を打たせた。

  僕の巧みな話術でな! 」


「 ………………また事故物件かよ……。

  オレ、事故物件にはウンザリしてるんだけどなぁ~~ 」


いだろ、毎月1万円の支払いで済むんだぞ。

  がたいじゃないか 」


「 それはそうだけどさ……。

  事故物件なんだからさ、もっとれなかったのかよ? 」


「 はぁ?

  お前なぁ!

  家賃18万を1万にったんだぞ!

  17万も得してるんだぞ!

  贅沢言うな! 」


「 セロなら家賃2.000円までると思うけどな~~ 」


「 セロフィートと比べるなよ…。

  彼奴アイツなら容赦なくりそうだけどな。

  喫茶店で腹ごなししたらポスターを作って貼るぞ! 」


「 おう!

  その前に家具を揃えないとだよな~~ 」


「 喫茶店でパソコン借りてネットいすりゃいさ 」 


 マオとしゅんれいは2階の事務所を出ると階段を駆け下り、1階の喫茶店へ入店した。











「 シュンシュン… 」


なんだよ 」


「 【 少年陰陽師★探偵事務所 】を開業して、もう1週間になるけど、なんの情報提供も無いじゃん 」


「 そうだな 」


「 依頼だって1件もはいってないしさ 」


「 別に構わないだろ。

  生活資金には困らないんだ 」


「 そうなんだけど…… 」


「 マスター、特製ナポリタン追加な~~ 」


しゅんれいちゃん、可愛いのになんで男っぽい話し方するんだい? 」


「 兄貴達の所為だな。

  僕には兄貴が4人るんだ。

  マオは4なんで上に3人るよ 」


「{ シュンシュン、3人の兄貴って──、セロ,げんさん,づるさんの事だよな }」


「{ あぁ、そういう設定で行こう }」


「 へぇ~~。

  5人兄妹きょうだいとは子沢山だね。

  珍しいね 」


「 1番上の兄貴は異母兄なんだ。

  異母が外国人だよ。

  僕達の母親は後妻になるんだ 」


「 複雑な家庭なのかな?

  パリッとウインナーをサービスしとくよ 」


「 サンキュー、マスター♪ 」


「 オレもパリッとウインナー付きで特製ナポリタングラタンおかわり! 」


「 あいよ。

  マオ君としゅんれいちゃんが贔屓にしてくれるから、助かるよ~~。

  ピーマンのスライスもサービスしとくよ 」


がとう、マスター♪ 」











「 なぁ、シュンシュン 」


なんだよ? 」


「 あれから1ヵ月も経つけど、まったく情報提供が無いな 」


「 そうだな 」


「 シュンシュン……式神も見付けられないんならさ、この世界にはないんじゃないのか? 」


「 かも知れないな 」


「 シュンシュン、暢気過ぎないか? 」


「 仕方無いだろ、暇なんだ。

  マスター、ミックスサンド追加な~~ 」


「 暢気にミックスサンドなんて食べてる場合かよ!

  なぁ、シュンシュン……別の方法で探した方がいんじゃないのか? 」


「 式神だけじゃなく、しきれいにも探させてるんだ。

  もう少し待てよ 」


「 そう言って1ヵ月も経ってるんだけどな~~ 」











「 シュンシュン──!!

  1人目が見付かったってほんかよ!? 」


「 あぁ、式神が見付けたぞ 」


「 やっな、シュンシュン!

  2ヵ月目にしてか~~~~。

  これで残り4人だな!

  で──、見付かった1人はるんだ? 」


「 あぁ──、事務所に有る 」


「 うん?

  事務所に有る?

  どゆこと?? 」


「 死亡してたんだよ。

  火葬して遺骨は骨壺にれてある。

  形見のしなも保管してるぞ 」


「 し、死んでたって──なんでだよ!? 」


「 僕が知るか。

  式神が見付けたときには死んでたんだ。

  集団リンチでもされたようあとだったからな、意外と治安が悪いのかもな 」


「 マジかよ……。

  残り4人のあんが心配だな。

  無事だといんだけど…… 」


「 生きてようが死んでようが関係無い。

  この世界にている──って事は分かったんだ。

  地道に探すしかないさ 」


「 そうだな…… 」











「 シュンシュン──、2人目が見付かったって?!

  今度は生きてるんだよな? 」


「 うん?

  あぁ……まぁ……生きてはいるな 」


なんだよ、れが悪いな~~。

  折角見付けれたのに嬉しくないのかよ? 」


やくちゅうじゃなければ言う事なかったんだがな 」


やくちゅう??

  どゆことだよ? 」


「 薬物中毒者だよ。

  どうやら薬物に手を出して薬漬けの()を送っていたらしい。

  見付けたのはしきれいだ。

  どうやら裏でやくの売人もしていたようだぞ 」


「 えぇ~~~~。

  やくの売人って……一体なにがあったんたんだよ… 」


「 僕が知るかよ。

  しかし、これで残り3人になったぞ 」


やくちゅうるんだ? 」


「 逃げられても面倒だからな。

  縛って監禁してるぞ 」


「 監禁って……。

  “ 保護 ” でいじゃんかよ 」


此方こっちの世界に迷い込んだのは高校生だったようだが、発見した容姿を見ると10年は経ってるみたいだ。

  どんな10年を過ごしていたのやらだ 」


「 そんなに!?

  見知らぬまちで10年か……。

  いろ(いろ)つらい目に遭ったのかも知れないな… 」


「 1人目が見付かって3ヵ月か……。

  残り3人も早く見付けてやらないとだな! 」











「 シュンシュン!!

  ニュース見か?!

  3人目が映ってたぞ! 」


「 あぁ、見た見た。

  まさか、犯罪者として逮捕されたとはな 」


「 どうするんだよ、シュンシュン!

  逮捕されたら刑務所行きだぞ!

  どうやって連れて帰るんだよ 」


「 脱走させるしか無いだろ 」


「 脱走って……マジか? 」


「 マジに決まってるだろ。

  安心しろ、脱走させるなんて朝飯前だ。

  どうって事ない 」


「 はぁ…………。

  なんで幼女を連れ去って拉致監禁なんてしちゃったんだよ…… 」


此方こっちの世界にてヤバい性癖にでも目覚めたんだろ。

  いたいけな幼女の裸体の動画に撮ってはコレクションしてたようだぞ。

  それも1人2人じゃない。

  幼女は裏社会の闇ルートで幼女趣味の変態野郎どもに売買されているみたいだしな 」


「 えっ?!

  裏社会で人身売買されてるのか? 」


「 みたいだな。

  僕には関係無い事さ 」


「 …………………………そだな… 」


なんだよ、誘拐されて売買された幼女達を助けたいってのか?

  僕はタダばたらきしないぞ 」


「 分かってるよ…。

  このまちの裏社会は闇が深そうだな 」


でも同じさ。

  くれ(ぐれ)も裏社会に首っ込むなよ。

  僕はセロフィートじゃないんだからな。

  面倒ごとは御免だぞ 」


「 ……………………分かってるよ…… 」











「 ──シュンシュン!

  4人目が見付かったってほんか?

  これであと1人だな!

  今度はとうな暮らしをしてたか? 」


「 風俗嬢として働いてるみたいだぞ 」


「 ふ…風俗嬢?? 」


「 娼婦みたいなもんだ。

  客からカネを貰う代わりに身体からだを提供する職業だ。

  知らない訳じゃないだろ 」


「 そりゃ知ってるけどさ……。

  また随分と落ちたな…… 」


「 女だからな。

  文無しで生きるにはむずかしかったんだろう。

  手っ取りばやカネを稼ぐには身体からだを売る事だからな。

  当時は高校生だ。

  未成年の身体からだすみ(ずみ)まで味わいたい変態野郎はにでもただろうし、相手には困らなかったんじゃないか? 」


「 10代の女子高生が見知らぬ土地で1人生き抜く為に……。

  でもさ、5人と一緒に白い鳥居をとおったんだし、5人で行動すればかったんじゃないのか?

  なんでバラバラに暮らしてるんだろうな? 」


「 知るかよ。

  それより、少し厄介な事になりそうなんだ 」


「 厄介って? 」


「 風俗店が裏社会と繋がりのある店でな、ヤバいやからりが頻繁だ。

  それに上層部の偉い奴の “ お気に入り ” らしい。

  此方こっちの世界にてからの事情を聞くのはむずかしいぞ 」


「 えぇ~~~~。

  でもさ、迎えにた事は伝えないとだろ? 」


「 そうだな。

  今はしきれいに見張らせてるから、なにか有れば知らせてる。

  5人目が見付かったら考えよう 」


「 5人目か……。

  なにはともあれ、生きて元気に過ごしてるみたいで安心したよ 」


「 そうだな 」











「 ──マオ、5人目が見付かったぞ 」


「 えっ、ほんか?!

  やったな、シュンシュン!!

  これで帰れる日も近いな!

  それで5人目はなにしてるんだ? 」


「 結婚して家庭を築いてたよ。

  子供も3人居る 」


「 えっ──じゃあ、元の世界には── 」


「 あぁ。

  此方こっちの事情を話しはしたが、向こうの世界に戻る気はないらしい。

  家族写真と手紙を預かってた。

  実家の両親と友達の依頼人に宛てた手紙だ 」


「 そっか……。

  此方こっちの世界で生きる道を選んだんだな。

  家庭を持ったって事は幸せに暮らせてる──って事なのかな? 」


「 さてな。

  5人の中で1番のマトモな暮らしをしてるのは間違いなさそうだがな 」


「 シュンシュン、4人目に会って、事情を説明しないとだよな 」


「 そうだな。

  子供が2人が風俗店に行って、会わせてもらえるか分からないが、行くだけ行ってみるしかないな 」


「 “ 探してる人が働いてるから会わせてほしい ” って正直に言えばいんじゃないのか? 」


「 裏社会と繋がりの深い風俗店だぞ。

  飲み物に盛られる可能性も有る。

  油断は出来ないぞ 」


「 変な真似されたら潰せばいじゃん。

  正当防衛でとおそう 」


「 手加減を忘れて殺すなよ 」


「 骨を砕くぐらいでめとくよ 」


 マオとしゅんれいは【 少年陰陽師★探偵事務所 】を出ると、探しびとが働いている風俗店へ向かった。

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