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☀ 夏のホラー 2023 参加作品  作者: 雪*苺
【 帰り道の鳥居 】
27/36

✒ 白い鳥居 1


 「 ねぇねぇ、白い鳥居って知ってる? 」


 「 白い鳥居?

   なにそれ? 」


 「 なんかね~~、“ 帰り道 ” に忽然と現れるんだってぇ~~ 」


 「 なにそれぇ~~ 」


 「 白い鳥居が現れたら、下をくぐって中を歩かないと異界に取り残されちゃうんだってさ~~ 」


 「 やだ、こっわぁ~~い! 」


 「 絶対に下をとおらないと駄目なの? 」


 「 うん、そうみたい! 」


 「 都市伝説なんて眉唾もんだろぉ~~ 」


 「 そうそう。

   大体さぁ、なんで “ 帰り道 ” に出るんだよ? 」


 「 知らないわよ、そんなの 」


 「 “ 帰り道 ” かぁ……。

   それってさ、なにけんで起きてるんだ? 」


 「 知らないな~~。

   都市伝説なんだから、に受ける方がしてるだろ 」


 「 だよな~~。

   それよりさ──、そらから落ちての都市伝説を思うよ! 」


 「 大量のが落ちてたんだろ?

   の県だっけ~~ 」


 「 男子、最低ぇ~~~~ 」


 「 バロスぅ~~ 」


 「 うっせぇ、ばぁ~~かぁ!

   ペチャパイは黙ってろ! 」


 「 はぁ~~?!

   マジ、ムカつくぅ!! 」


 「 下品な男子は●ねしぃ!! 」


 「 ケッ!

   お●ぱい都市伝説、舐めんな! 」


 「 めろよ。

   教室でする話題じゃないだろ 」


 「 そうそう!

   お●ぱいのはなしをすると女子が “ セクハラ ” って煩いからな~~ 」











「 ──と言う事が有りまして…… 」


「 えぇと──、お●ぱい都市伝説の依頼かな? 」


「 ち、違いますよ(////)

  依頼したいのは “ 白い鳥居 ” の方です!

  ………………オレ達、半信半疑だったんです。

  まさか──、目の前に白い鳥居がほんに現れるなんて思ってなかったんです!! 」


「 都市伝説がほんだった──ってことか。

  やっぱり “ 帰り道 ” に出たのか? 」


「 はい……。

  きもだめしをした帰りに…… 」


きもだめし?

  学生ってみんなきもだめしが好きなのか? 」


「 えぇと……みんなって訳ではないと思いますけど……。

  夏休みの恒例イベントって言いますか──、ひとなつの思い出づくりって言いますか── 」


ひとなつの思い出づくりか……。

  それで取り返しの付かない事になったら笑いばなしにもならないよな~~ 」


「 そ、そうですね…… 」


「 お前、きもだめしはに行ったんだ。

  場所に依っては助けられないかも知れないぞ 」


「 えっ!?

  どういう事ですか?? 」


いから、きもだめしをしたのか場所を言えよ 」


「 シュンシュン、言い方!

  御免な~~、今朝から体調が悪いみたいでさ……。

  口調と態度が悪いのは勘弁してくれな? 」


「 は、はい……。

  オレ達がきもだめしをした場所は森の中に建てられた旅館です。

  もりしげろう旅館って名前なんですけど…… 」


もりしげろう旅館??

  そんな旅館あったかな? 」


「 “ 森の中 ” って言ってたろ。

  もりしげろう旅館ってのは県外に在る旅館だ。

  大して有名じゃない廃旅館だな。

  別にいわき旅館でもない 」


「 へぇ?

  なら心霊現象や怪奇現象は起きなさそうな旅館かな? 」


「 旅館の方はな。

  旅館の外壁やなかに落書きがされてないのは、旅館自体がヤバいんじゃなくて、旅館の周りがヤバいから先に進む奴がなかったからだ 」


「 どゆことだよ 」


もりしげろう旅館の建ってる森にはれいどうが走ってるんだ。

  近くには鬼門も在る。

  れいかんの強い奴は旅館自体がヤバい物件だと勘違いしてちかかないんだが、本来は旅館の周囲が異常なんだ。

  本能的にちかいたら危険だって身体からだが察知して拒否反応するのさ 」


「 へぇ~~。

  れいかんの強い人って敏感なんだな 」


「 敏感なもんかよ。

  ほんに敏感な奴ってのは森に足を踏みれた途端に気絶するよ。

  それぐらいヤバい森なんだ。

  だが、れいかんの弱い奴には分からない。

  御構い無しに森の中へはいってもりしげろう旅館の前まで行ったりする。

  れいどうも鬼門も肉眼では見れないモノだから、かないで更に旅館にちかこうとするんだ 」


「 へぇ~~。

  そうなんだ… 」


「 お前達はもりしげろう旅館の中にはいったのか? 」


「 い、いえ……。

  初めは旅館の中にはいってきもだめしをする予定でした。

  でも……友達が体調不良になったので、キャンプ地まで引き返したんです。

  結局、旅館でのきもだめしを中断して翌朝には森を出ました。

  鳥居が現れたのは、その帰りです。

  森を出たのは昼過ぎでした。

  とおり道にファミレスが在ったんで、昼食をファミレスで済ませる為にファミレスを目指して歩道を歩いていたときで…… 」


「 昼間の歩道に白い鳥居が現れたのか? 」


「 は、はい……。

  千本鳥居みたいな感じで白い鳥居が続いていたんです。

  まで続いているのか──、終わりが有るのか──、分からないぐらい長く続いているように見えました…… 」


「 お前は白い鳥居を前にしてんだ?

  ほかの友達はんだ? 」


「 オレは白い鳥居の下をとおりませんでした…。

  スマホ(スマートフォン)が急に鳴って、慌てて出たんです。

  話してるあいだに白い鳥居は無くなってて──、歩道にはオレだけで……。

  あっ、違いました。

  友達の荷物が歩道に残ってました。

  1人じゃ運べないのでヒッチハイクをして、交番まで乗せてもらったんです 」


「 ふ~~ん?

  白い鳥居よりも突然掛かってた電話に意識が移ったからきみだけ “ 無事だった ” って事かな? 」


「 さ、さぁ……迄は──。

  電話を切って振り向いたら白い鳥居も消えて友達たちなくなっていたので…… 」


「 友達たちは白い鳥居の下をくぐって歩いて行った──って事かな? 」


「 そうかも知れないです。

  女子達のはなしでは白い鳥居の下をくぐって中を歩かないと異界に取り残される──みたいな事を言ってましたから…… 」


「 シュンシュン、友達たちは荷物だけ残してに消えたんだろうな? 」


「 お願いします!

  オレの友達たちを見付けてください!!

  交番で事情を話しても信じてもらえなかったんです!

  一応、捜索願いは出したんですけど…… 」


「 警察は事件性の薄い捜索願いは基本放置だもんな~~。

  大概は “ 家出扱い ” にされて放ったらかしだから、警察に任せてても時間だけが無駄に過ぎるだけだ。

  なんてったって、犯罪件数全国NO.(ナンバー)1を誇る犯罪天国パラダイス都市の米●町だから、行方不明者には時間を避けないのが現状みたいだよ 」


「 そんな……。

  捜索願いを出したのに探してもらえないなんて…… 」


「 人為的な事件性が有れば警察は動くぞ。

  但し、人為的な事件性の場合だ。

  心霊的,怪奇的な事件性のが有っても警察は動かない。

  警察には解決が出来ないからだ。

  だから、警察は心霊的,怪奇的な事件性のが有るかも知れない捜索願いにも手は出さないんだ 」


「 シュンシュン……。

  たいが聞いたら怒りそうだな 」


「 はぁ?

  たいは僕に牙を剥いたりしないさ。

  僕に牙を剥けて噛みつこうとしたら、牙だけじゃなくて歯も全部抜いてやるからなぁ!! 」


「 シュンシュンならだな~~ 」


「 あの……依頼は── 」


「 かなり厄介な案件だな。

  お前の友達たちは白い鳥居をくぐって異界に迷い込んでいるだろう。

  異界ってのはいくつも在る。

  お前の友達たちを見付けるには同様に白い鳥居を出現させないといけない。

  骨が折れる作業だ 」


「 そんな── 」


「 シュンシュン、断るのか? 」


「 断る?

  異界が絡んでる案件だぞ。

  断る理由がない。

  僕は異界を潰すのが好きなんだ!

  異界を生み出してる怪異に八つ当たりしてやるのさ! 」


「 シュンシュン、依頼に事情を挟むのは思うな~~ 」


いんだよ!

  異界なんてのは無くした方が世の為になるんだ。

  喜べ、依頼は受けてやる。

  但し、お前の友達たちが無事である保証は無いぞ。

  異界は魑魅魍魎の巣窟でも在るからな。

  運が悪ければ異界に生息している怪異にわれている可能性が高い 」


「 異界って誰もない静か過ぎる町とかじゃないんですか? 」


「 はぁ?

  そんな安全な場所じゃないぞ。

  異界を作るのは怪異のたぐいだ。

  それも危険度の高い怪異だぞ 」


「 そんな…… 」


「 えと、きみが白い鳥居を見てかられぐらいの日数が経ってるのかな? 」


「 3週間です……。

  オカルトに詳しい色んな人達に依頼して回ったんですけど、誰もに相手をしてくれなくて…… 」


「 えっ?

  誰も?

  カモられたりしなかったのか? 」


「 鴨ですか??

  …………もりしげろう旅館にきもだめしに行った帰りに白い鳥居が現れたはなしをすると返されてしまって……。

  もんぜんばらいされた所もあるぐらいで……。

  なんで誰も相手にしてくれないのか分からなくて…… 」


「 シュンシュン、なんほかの同業者達は依頼を断ったんだろうな?

  カネきたなくて貪欲で欲ぶかしゅせんヤツが依頼を受けないなんてさ。

  学生だし、カモる対象として見てなかったのかな? 」


「 学生なのは関係無いさ。

  依頼人の両親や行方不明者の両親達に請求する事も出来るんだ。

  断るにはの事情があるのさ。

  子供には分からない “ 大人の事情 ” ってヤツさ 」


「 あの、大人の事情ってなんですか?!

  なんで断られたり、もんぜんばらいされないとですか!? 」


「 そうだよ、シュンシュン。

  なんで鍋に具材をれてノコノコやってた世間知らずな鴨を追い返すような勿体無い事をするんだよ? 」


「 ……………………オレってマジで絶好の鴨だったんですか…… 」


もりしげろう旅館の名前を出したからだよ。

  さっきも話したが、彼処あそこの森には鬼門が在り、れいどうとおっている。

  れいかんの強い奴は敏感だから、森にはいって暫くすると本能的に森を出ようとする。

  カネの為にいのちを捨てるなんて馬鹿のする事だ。

  もんぜんばらいされてもないのさ。

  見知らぬ依頼人の依頼を受けて、赤の他人を見付けて報酬をゲットするより、ヤツは自分の保身を優先させたのさ。

  自分じゃ出来ない,太刀打ちの出来ない依頼は初めから受けないていで商売してるからな。

  小遣い稼ぎでオカルト業界に片足突っ込んでいきがってヤツには到底無理難題な依頼って訳だ。

  例えるならば、園児に大学教授と同様の論文を書かせようとするもんだ 」


「 ははは……。

  流石に “ 園児 ” は言い過ぎだろ? 」


「 フン!

  僕からすれば “ 乳児 ” でもいぐらいだ!

  この僕がわざ(わざ)オブラートに包んでやったんだぞ! 」


「 えぇと──そんな訳だから、依頼は受けるよ。

  3週間も経ってるし、友達たちが無事である保証は出来ないし、見付けられるかも分からないけど、最善は尽くすよ 」


「 あ……がとう御座いますっ!!

  お願いしますっ!! 」


「 引き受けてやるから、お前は500万用意しとけ。

  お前の依頼は500万だ 」


「 ご……500…………万円……ですか? 」


「 そうだ。

  僕はボランティアで陰陽師をしてない。

  勿論、慈善事業でもない。

  報酬は頂く主義なんだ。

  用意が出来ないなら、手荒な真似をしてでも回収させてもらうぞ。

  僕は未成年だからって理由で容赦はしない 」


「 ご…500万円…… 」


「 マオ、現場に行くぞ 」


「 分かった。

  依頼の調査が終わったら此方こっちから連絡するからな 」


 マオとしゅんれいは、提示された報酬額に困惑している依頼人を1人残してファミレスを出た。

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