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ヤンデレラは4人兄弟に好かれる  作者: キノぴょ


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7/10

第7話 不安すぎる、乙女

 乙女市立デキアイ高等学校。

 メグミくんの“彼女”をかたるデレフォンの存在。

 デレラは、正気を保てなくなっていた。

「メグミくんは、ワタクシのものですの…」


 メグミくん。メグミくん。メグミくん。

 ギュギュギュ…。


 強く、メグミくんの手を握りしめる。

「デレラちゃん。僕が好きなのは、デレラちゃんだけです」

 真っ直ぐメグミくんは、見つめてくれる。

 心から、優しい言葉をかけてくれる。

「“今まで”のメグミくんを知らないんですの。知りたいですの。知りたいですの」


 知りたい。知りたい。知りたい。

 ギュギュギュ…。


 手の力がどんどん強くなる。手が赤くなる。

「デレラちゃん」

 メグミくんは、手をなでてくれる。

 そんなに力を入れなくても良い。

 これから、ずっと一緒にいるから。大丈夫。

 そう、伝えてくれる。


 第7話 不安すぎる、乙女


 乙女崎大豪邸。

 高校は早退して、自家用車で帰った。

「デレラ。大丈夫でございますか」

 母。乙女崎ユキヒメが、心配してくれた。

「大丈夫じゃないですの」

 メグミくんの今までを知りたい。

 どんな人だったか知りたい。


 今までは?今までは?今までは?

 ギュギュ…。


「僕は、音楽が好きです。子供の頃から、童謡に憧れていました」

「音楽…ですの?」

 知らないメグミくんだ。

「音楽の職業につきたいです。難しいですけど、童謡の歌い手になりたいんです」

「童謡…ですの?」

 全然知らないメグミくんだ。

 童謡の歌い手になりたい。

 それは、メグミくんが優しい心を持つ理由なのだろうか。

「童謡の音楽で、デレラちゃんを助けてあげたいです」

「メグミくん…」


 デレラは、時間が経つにつれ、落ち着いてきた。

 メグミくんは、何度も語りかけてくれるし、優しい。

 それが、うれしい。


「兄貴。デレラちゃん、どうしたんや」

 四男のムカヒくんが、来た。

「デレフォンと同じクラスになってしまったのかい」

 長男ダンくんが、来た。

 4人兄弟は、デレラを守ると言う。

 デレラとメグミくんの仲を守るのだ。


「ワタクシとメグミくんは仲良しですの?」

「仲良しですよ」

「ワタクシのものですの?」

「僕は、デレラちゃんのものですよ」

「嫌いじゃないですの?」

「嫌いじゃないですよ。好きです」


 好き。好き。好き。

 うれしい。うれしい。うれしい。


「メグミくん、大好きですの」

「僕も、デレラちゃんが大好きです」

 二人は、やっと、心を許し合った。

 ねじ曲がった感情。

 それも、愛情。

 すくい上げるのが、優しさだ。

「大好きですの」

 無邪気に抱きついてくれるデレラ。

 メグミくんも、ひと安心だ。


「メグミ兄貴は、デレラちゃんのものやで」

「二人は、ずっと一緒だよ。安心して」

「もう、この際、婚約でもした方が良いんじゃないかな」

 兄弟は、デレラの味方だ。


「婚約ですの?」

「もちろん、OKです」

「ワタクシと婚約してくれるんですの?」

「はい」

 出会ったばかりなのに、婚約なんてしてくれるのか。

 出会った瞬間から、“大好き”は、はじまった。

 メグミくんは、心からの婚約を誓ってくれた。

 デレラとメグミくんの婚約が決定した。

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