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君と出会った奇跡  作者: ザラメ
第1章
7/8

6話 私なります

『ふーとママはさVtuberにならないの?結構私の配信にも出てくれるし。なってよ!』

「えー、どうしよっかな〜。まぁいいよ」

『だそうですよみんな』


 娘の東雲千華がデビューしてから1年弱が経過したとある日の配信。僕はハイになっていたのか何も考えずに頷いてしまった。


 きっかけは忘れたが、僕も配信に出て欲しいと言われ気がついたら半年経っていた。

 もちろん声のみだが。


「えっとじゃあ、今週の水曜日の19時から一回僕のチャンネルでルール決めの配信を行うので来てくださいね」

『えっ、行く行く。水曜日暇だからママの配信見るね!』

「いいけど、声だけだからね。アバターはその配信が終わった後作るので」

『おー、楽しみだな〜』

「とりあえず今日の配信はこれでおしまいにしよう」

『そうだね。それじゃあリスナーのみんなおやすみ〜、バイバーイ』


 配信は無事終わった。だけど僕の黒歴史の量産は終わらない。


「へー、凪Vtuberになるんだ」

「みてたの姉さん」

「そりゃあんな可愛い子の配信見ないわけないでしょう」

「幸人一筋なのに?」

「それは関係ないでしょ。控えめに言って殺すよ」

「へいへい」


 全く近頃の若い子と言ったらすぐ物騒なことを言う。


 実は千華は我が家に来たことがあるのだ、一度だけ。打ち合わせで来たことがある。

 部活とクラブチームの練習や試合で忙しかったから来てもらったんだよね。


 千華の中の人は美人だった。大人の女性という感じで可愛いよりも美しいが適している。


 姉さんは一瞬で虜になった。

 それからプライベートでもちょくちょく会っているらしい(本人談)


 だから姉さんはVの方も中身の方も推しているのだ。こんな人なかなかいないよね?ね?


 そんなことより

「気分がハイになって頷いちゃったけど、配信しなきゃ駄目だよね?」

「当たり前でしょ。それに私見たいし、後ろから」

「うーわ、いい性格してるね。僕でもそうしているよ」

「ふふふ、そうだよね。やはり姉弟は似るんだね」

「そうだね」


 とりあえず配信はしないとだね。ルールを決めるのとアバターは視聴者に決めてもらおうかな?



 そしてやってきた水曜日。野次馬が2名ほど後ろにいるが、気にしては負けだ。


「画面の前から見てくれない?」


 やはり気になる。というか見ないで欲しいのだけど。


「えー、面白そうなのに」

「えー、面白そうなのに」


「夏休み親がいないからってうちにご飯を食べにくるやつがいるけど、断ろうかな?」

「うぐ」


 やはり姉さんに効いている。ほんとわかりやすい人。


「華下で一緒に見よ」

「えっ、なんでよ姉さん。あ、ちょっと首掴まないでよ」


 よしこれで邪魔は消えた。気を取り直して


「こんばんは〜。この前千華の配信で言っていた通りルール決めの配信をします」


 結構同接多いな。1000人くらいいる。初配信だし来る人は多いか。


「ということで、今日の配信はルール決めと私のアバターをみんなで決めていきましょう」


《わくわく》

《アイコンのイラストじゃないの?》


「せっかくならバ美肉でやりたいじゃん。だからと言って今のアイコン使うのも嫌だし」


《なるほどね》

《バ美肉w》

《草》

《w》


「というわけでルールを発表します」


・他の配信者の名前は出さない。会話で出てきたらおk。また千華は◯

・鳩行為は禁止

・不適切なコメントは即ブロック

・同じコメントを連呼する


「このくらいかな。基本的にはどの配信者とも変わらないと思うから。あ、そうそう、あと一個あった」


《なんだなんだ》

《なんだろう》


「僕は知っての通りまだ中学生。ということは彼女ができるかもしれない。その時はみんな祝福してね。たとえ君たちの中にガチ恋勢がいたとしても彼女作るからね」


《草》

《なんだそのルールwww》

《おもろ過ぎだろ》


「以上かな。というわけでみんな守ってね。見返せるように短くまとめた動画作っておくから」


《助かる〜》


「では次にアバター決めだね。みんなどんなのがいい?」


 それからみんなの意見を取り入れて無事に決定した。

 危うく水着になるところだったがなんとか阻止できた。


 髪型は短めのハーフアップ、目の色は翡翠と水色の碧眼、目の形は猫目、足が長く、スラっとしていて、胸は控えめ、服装はオーバーサイズのパーカーにショートパンツ、氷の結晶の髪飾りをつけている女の子になった。


「イメージも決まったし、今日の配信はここまでにします。3週間後には配信できるようにしとくので楽しみにしておいてください」


《楽しみや〜》

《ママ、配信の前に私に見せてね》

《水着がよかった》


「千華、見せないから。コメント早いけど大体は読めるからね」


《怖》

《えー、ケチー!!》


「えーじゃない。とにかく見せません。ではみなさんおやすみなさい」


 配信は無事終了した。そして作業に取り掛かる。頭の中にイメージが浮かび上がってきた。あとは描いて修正するだけでイラストはできる。


 それから僕は学校と食事など以外では部屋に引きこもり絵を描いていた。



「よし、完成だ」


 一週間ちょいくらいで書き上げることができた。あとはこれをSNSにあげて、動かせるようにするのみ。


 そうして、僕は宣言通り3週間で完成させたのだ。

読んでくださりありがとうございます。

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