お裾分け
崇島さんに肩を触られてからと言うもの、今までの耳鳴りや頭痛がピタリと収まった。以前はあんなにも苦しんでいたのに.......。気のせいかな..............。
「満輝、最近耳鳴りはどう?」
「最近は落ち着いてるよ」
母と一緒に朝食を囲んでいた。テーブルの上にはハムエッグとウイナーが二本。そしてトースト。一般的な洋風の朝食を連想させた。
私は黙ってトーストを口に捩じ込みながら、そわりと崇島さんの事を思い浮かべた。
柔らかい雰囲気の隣人。所作も凄く品があって、貴族のようなあの人。脳裏に過ぎるのはあの肩に触れた一時。何を.......考えているんだろ。幾らなんでも単純過ぎない? ちょっと肩を触れられただけで何をそんなに意識してんの? 相手さんは何も考えてないって。実際、虫が着いていただけみたいだし。
そう思いながら、カップに入った紅茶を啜る。いきなり詰め込んだせいで、喉に詰まりそうになった。恥ずかし。本当に。
「どうした。急に顔を赤くして。喉に詰まったのか?」
「まぁ.......。そんなとこ」
先に食べ終えた母はキッチンに戻り、何やら食後のデザートを用意し始めた。林檎の皮を剥く要領でショリショリと包丁を動かす。崇島さんから戴いた柿。実はまだ残っている。なんせビニール一杯に詰められていたから。
Q読者様
崇島さんも神様だけど、他の神様との違いを持たせた点は?
A作者
とりあえず、飛梅様と似た過去を辿っています。
それをまず念頭に置いて話を進めると、
飛梅様は品よりも親しさに寄せた為、口調がフランクです。崇島さんは元々高貴な身分なので、品に重きを置いてます。




