負傷
「おい、今度は何んだよ!!」
男たちは少し開けた場所の森の近くにいた。
「あの演説、なんか、心に直接訴えられてるみたいだった………。」
まだ、男たちの心にはあの演説が残っていた。
「たしかに。」
「私には夢がある……か……。」
「で、ここはどこだ?」
そこにはたくさんの人がいたが、皆昔の歩兵の様な服装をしていた。そして、男たちは気付いた。
「なんだここ?劇団かなんかか?」
「すごいクオリティだな。」
アレックスが歩兵の持つ銃を見て言った。
「よく出来た銃のおもちゃだ。フリントロック式前装銃か?」
「話かけよう。」
そう言ってナカムラが歩兵たちへと近いた。その時、
「!!!!」
鈍い銃声が響いた。ナカムラの肩に、スポンジの弾ではなく、鉄の実弾が食い込んだ。彼らが持っているフリントロック式前装銃はおもちゃなどではなく、正真正銘の本物だったのだ。
「ナカムラ……………………!」
エドワードはとっさにアレックスの口を手で塞いだ。
「黙れ。バレたら殺される!」
「で、でも!!」
「もうすぐあの歩兵の仲間が来る。その前に歩兵を気絶させ、あの閃光が俺達を包むのを待つ。隠れてな。」
「あまりいいとは思えないが……。するしかないのか。」
「急ぐぞ!」
エドワードが歩兵の後ろに回り込み銃を奪った。そのすきにナカムラが歩兵に左アッパーを決め、気絶させた。
「よしナカムラ、大丈夫か!?」
ナカムラの肩は出血していたが、弾はあまり深くなく、肉眼で確認できた。布できつく結べば止血できそうなくらいだった。
「よーし、弾を取るぞ。力入れろ」
アレックスはナカムラの肩から弾を慎重に取り出した。ナカムラは激痛に叫んだ。
アレックスが薄い上着を脱ぎ、エドワードがナカムラの肩にその上着を巻き付けた。その時だった。
「全員動くな!!!!!!」
歩兵だった。
「クソっ。バレたか………。」
男たちはおとなしく手を挙げ、命令に従った。
「あの方が参った。きつい罰を受けるだろう。」
「あの方?」
すると、1人の男が馬に乗ってこちらへ向かってきた。
「貴様等はスペイン王国の者か?それともイギリス帝国の者か?見たことのない服装だ。」
男たちは震えあがっていた。この男の名を知らないものはいない。
「あなたは……」
「我が名はナポレオン・ボナパルト。大仏大同盟の諸軍隊と交戦をし…」
その時、男たちを閃光が包んだ。
「交戦をしてい………。どこへいった!?」




