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Guardian・spirit 〜ガーディアン・スピリット〜セカンド!!  作者: きつねうどん
battle3 奏でる月
19/45

No.17 カルテット

そういえば、どうでもいい事を間違えていたので訂正しました。

娯楽施設のある島ですが、東じゃなくて西ですね。ジャンヌの回想で間違えていました。

一応、簡単に地図をメモしているので矛盾しないように訂正しておきました。

3月の満月が近づいてきたある日の事、生徒会室で皆さんと一緒にいたのだが、ルイスさんとシャンランさんがため息をついている。

何があったのかと聞いても話してくれないのだ。


ワットさんやクレアさんも2人を察したのか何も言わず黙っていた。

なんだが居心地が悪いなと思ってしまった。

生徒会活動が終わった後寮に戻るとミルクちゃんがじっと見つめてくる。


「カンナお姉さん、元気ないですね?大丈夫ですか?」

「…あっ、大丈夫だから心配しないで。…多分、私のせいで皆に迷惑かけちゃったのかもしれない。自分で解決するから安心して」

そういう私にミルクちゃんはじっと見つめた後、何か考え混んでいるようだ。


「カンナお姉さん疲れているんですよ。だから自分のせいだって思い混んでるんです。案外、自分の事じゃない事も多いですよ。責任感が強いのも困りものですね。気分転換しに行きましょう、ね?」

そのあと、戸惑いながらも西の娯楽施設の揃う島にきた。


「カンナお姉さんに紹介したい人がいるんです。私とユニットを組んでくれた人がいまして」

「へぇ、ミルクちゃんと気が合うのかな?どんな人なんだろう?」


そのあと、広場に行くと誰かが鼻歌を歌いながらギターを弾いている。

あのクリスマスパーティーでみたマルソさんだ、見間違いではない。


天然パーマの茶髪に日焼けした肌と緑の瞳。

メガネをかけていて、そのチェーンの飾りに盾のバッチがある。

黒をベースとしたメキシコ民族衣装であるポンチョに黒いパンツと編み込みブーツ。見た時そのままだった。


「ミルクちゃん、今日も俺とセッションする?良い曲思いついたんだよね」

「マルソお兄さん、ごめんなさい。今日はお友達と一緒に来ているのでまた今度にしましょうね」

(…守護者と仲良くして大丈夫なのかな?…いや、いいのかな?話は通じるわけだし)


守護者の皆さんとは敵対関係にあると思っていた私だったが、人によって対応が違うのかもしれない。

こうして私達と交流を持ってくれる人がいるとわかると安心した。


「マルソさんはいつもここでギターを弾いているんですか?」

「そっ、地下にいても楽しくないだろ?夜限定で演奏してんだ。外にでた方がインスピレーションが湧いて良い曲も作れるし。…外に出ないと、俺にはここは狭すぎるよ」


その言葉に私は悲しい気持ちになる。

何年もずっとその島の外に出られていないのだ。

守護者の皆さんは加害者であるのと同時に被害者でもあるのだ。なんとかヤンさんと同じように外に出してあげたい。


「あのマルソさん協力させてくれませんか?ヤンさんは外にいるんです。上手くいけば、彼と協力して外に出られるかもしれません」

しかし、その言葉にマルソさんは険しい顔をする。


「あの野郎が外にいる?なら、ジャンヌちゃんはあいつに利用されたのと同じじゃないか。お嬢ちゃん、どんな手を使って外に出したのかな?もしかしてあいつと協力してるわけじゃないよね?」

とずんずん距離を詰められる。

笑顔で優しく話かけてくれるがその中に憎悪を感じた。


その時不味い事を言ったのだと自覚した。

ヤンさんからも恨まれていると言われていたのにマルソさんを助けたいと思い、思わず話してしまったのだ。


「そういえば、お嬢ちゃんの名前は?足もロクに使えないイブちゃんにそっくりだけど?」

「…カンナです。ヤシロ・カンナ」


「わかった、覚えておくよ。因みに俺の名前は知ってる?テスカポリトカ・ムエルドス・マルソ覚えておいてね。大丈夫、決着は満月の夜だっけ?ここで待ってるよ。カンナちゃんよかったね。君も俺の仲間だ。同じ目に合わせてあげるよ」

そのあと、マルソさんは去るが私はその場でへたりこんでしまった。

あの優しそうな顔から見えた怒りと憎悪に私は恐怖したのだ。


「カンナお姉さん大丈夫ですか!?何でマルソお兄さんはカンナお姉さんにあんな事を?」

「…恨まれてるの。父も娘である私も。もう皆んなを巻き込めない。私だけじゃなくて皆んなが恨まれるのは絶対に阻止しないと」

その言葉にミルクちゃんは私と去っていったマルソさんを交互に見つめている。


「私、全然話について行けてませんけどカンナお姉さんもマルソお兄さんもいい人です。恨まれる理由もわかりません。満月の夜に会うんでしたっけ?私も一緒に行きますよ?仲介出来るかもしれませんし」


「それは絶対ダメ!!危険だよ!!1年生のミルクちゃんがどうにか出来る問題じゃない!!…言ったでしょ、もう皆んなを巻き込みたくないの」

そのあと両者とも気まずくなってしまい沈黙を続けている時だった。

チュール君が私達に気づいたのか声をかけてくる。


「ワルキューレ達ここにいたのか。寮で同士達が待ちかねている。もう7時だぞ。何があった?やはり危機が迫っているのだな」

「チュール君、ご名答です。カンナお姉さんに危機が迫っているです。私達でカンナお姉さんをお守りしましょう」


「ちょっとミルクちゃん!!」

「いいだろう、時は満ちた。それで、その忌々しい敵はどこにいる。この鎖で蹴散らしてくれよう」


大変な事になってしまった。

生徒会メンバーやタマミちゃんならまだしも部外者を巻き込んでしまった。

何度も止めようとしたが2人の目は真剣だった。

どうする事も出来ず、満月の夜を迎えた。

2人に引きずられるように西の島に向かう。


「あのさ、行きたくないんだけど。帰ってもいいかな?」

「何言ってるんですかカンナお姉さん。決着をつけるんでしょ?行きますよ」


「ワルキューレ・ミオン。あの立地から言って彼女のサポートに徹するが一番だ。ワルキューレ・カンナ動いてもらわないと勝機がない。起動せよ」

「は、はい」

(…なんだろう。私より2人のほうがしっかりしてる気がする。逆に私が迷惑かけちゃてるよね)


「そういえばカンナお姉さん。レインコート持ってきてくれましたか?」

「うん、前にもらった事があるからあったけど何に使うの?」

「それは行ってからのお楽しみです♪」

ミオンちゃんやチュール君も来ているので何か考えがあるようだ。


嫌々ながら広場にいくとマルソさんがいた。

「ミルクちゃん、ありがとう連れてきてくれて。もう帰っていいよ」

「いえ、私も参加するのでお構いなく」


『ウホ、ウホ、ウホ』

と守護霊のゴリラさんが胸を叩いている。

ドラミングという動作だったと思う。


「ほらアミーゴも君を気に入ってからさ、戦いたくないんだよ。ここから離れろってさ。そこにいる君もそう。2人とも邪魔なんだけど」

「我が名はヒュミルソン・チュール。頭に叩き込め、軽率だぞ。フェンリル現界せよ。奴を捕らえる」


「ペガススさん始めますよ。顕現してくださいね」

するとテレビであるようなマイクとカメラが出てきた。

それで何が出来るのだろうか?


「あっ、えっと八咫烏さん顕現せよ」

『おいバカンナ大丈夫かよ。お前が邪魔になるんじゃねぇぞ」


「…あっそ、じゃあアミーゴ僕達も顕現しようか?全員吹っ飛ばされないでね!!」

そのあと、マルソさんを囲むように複数の太鼓が出てくる。

バチを持ち、叩こうとしている。何が始まるのだろうか?

「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン」と小さな音から大きい音へと変化する。


「フェンリル、俺達を空中に釣り上げろ。あの音色は邪悪な攻撃だ」

マルソさんを見ると彼を中心に水面が波打つように地面が振動している。


「やっぱり広い場所だといいね。爽快だよ。寮だとグノームに怒られるし、大会の試合場は狭いだろ?ここは最高だ。でも鎖は厄介だね。でもさ、地面に食い込んでるよね?それってさ、どこで繋がってんの?調べてみようか?」


その後大きな振動に変わる。

空中に引っ張ってもらった私達でさえ伝わってくる振動だ。

地面の震度は恐ろしい物になってるだろう。


「この地震流石にヤバいですよ!!こうなったら」

とマイクを持ち直し、何か話しはじめた。

「皆さん、アニョンハセヨ。ミルクが今日は西の島から《天気予報》をお伝えします♪」


「えぇ!!この現状で何やってるのミルクちゃん!!」

「ワルキューレ・カンナ静寂を保て。天神ゼウスがこの声を聞いているのだ」

その言葉に私は押し黙る。


「現在西の島には輝く月と満天の星空が見えますが《まもなく大雨が降る》事でしょう。皆さん傘を持ってお出かけください。それでは皆さんアニョンヒケセヨ(さようなら)♪」

そのあと突然あと雨雲が島の上にやってきて大雨が降り始める。


「ワルキューレ・ミオンの能力は《天候変化》だ。どうする天も地も災害だぞ。シャトランスのブラキよ止めたらどうだ?止めなければお前は水攻めに遭うぞ」


「やっぱり厄介だな。いい仲間をもらったね、カンナちゃん。生憎俺を手伝ってくれる仲間はアミーゴしかいないんだけどさ、それとは大違いだね」

「えっ、あ、はいありがとうございます」

(なんだろう、マルソさんの言葉は全部皮肉に聞こえる)


「アミーゴ、戻って移動しよう。ここじゃ無理だ戦えない」

『なら、抱える。マルソ、お前もあわれなものだな。あの男に捕まっていなかったらこんな事にはならなかっただろうに』


「…仕方ないさ。でもこれで外に出られる。アミーゴよろしく」

そのあと、マルソさんはゴリラさんに抱えられ移動してしまった。


「マルソさん、待ってください!!」

「カンナお姉さん、マルソお兄さんを追いましょう。ペガススさん戻った後、実物顕現してください。さぁこれに乗って追いますよ!!」


「フェンリルこちらも還元せよ。そしてそのまま現世に現れるのだ」

そのあと、私達はマルソさんの追跡に向かった。


No.17を読んでいただきありがとうございました。

マルソは勿論ですが、他の守護者はブチギレて当然なので温かい目で見てやってください。

マルソは普段は穏やかで優しいタイプですが、怒ると1番怖いタイプかな?と考えています。

にこやかに怒ってましたが相手が女の子だったのでまだ大人しかったです。

男の子相手だと当たりがキツいタイプですね。ガチギレしてたかもしれません。

次は「ウェウェコヨトル」の回想をお送りします。

馴染みのない名前だと思いますが、マルソの出身であるメキシコに伝わるアステカ神話の音楽の神様です。

チュールもブラキと言っていましたが北欧神話の音楽の神様です。

苗字の一つであるテスカポリトカも同じアステカ神話の軍神の名前です。

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