目覚め、そして実験
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ありがとうございます(°◇°;)
瞼に光が射し込む。
「…オ…さん…リ…ンさん!」
「リ…ン!リオ…!」
あれ……?誰かの声が聞こえる。
「う、う…ん?あれ?ここは?」
見覚えのある天井。
ここは……宿屋か?
「リオン!?」
「リオンさん!!」
「南雲。八桜。どうしたんだ?」
俺がそう言うと二人は、
「「どうした、じゃない!(です!)」」
「うわ?!」
二人がいきなり声を張り上げたので俺はびっくりした。
「リオンさん、決闘を申し込んで、相手を倒した…と思ったら、いきなり倒れちゃって。」
「正直な所、君が2時間程目を覚まさなかったから、君に何か危険が迫って居るのか…とも考えたんだよ!?」
そう言っている、二人の目に。
うっすらと残る涙の跡。
「――――。」
俺の沈黙を、話を聞いていないのだと捉えたのか。
「む、僕たちがこんなに心配しているというのに!」
「そ、そうですよ!本当に心配したんですから!」
二人は尚も言い続く。
そんな二人が。
なんだか、とても有り難く感じて。
「聞いて居るの――ひゃぁ!?」
「聞いてるんで――きゃあ!」
「ありがとうな。二人とも。」
二人とも、抱き寄せた。
「りっ、リオン!?」
「え、あ…リオン、さん?」
「もう、ぶっ倒れるような事はしない。約束する。」――だから、泣かないでくれ。
「……うん。」
「……はい。」
Ψ
「――え?八桜って、初心者なの?」
「はい。…実を言うと、こういうRPGをするのも…」
「初めて、か。」
あの後、少しして落ち着いた俺達は、
「これも何かの縁なのかもしれないし、ギルド作ろうよ f(^_^;」
という南雲の一言で、この3人でギルドを作る事になった。
しかし。かかーし!(!?)
八桜が初心者であることが判明したため、八桜の為に、南雲と俺とで八桜にチュートリアルをしてあげる事となった。
「さて。まずは、メニューを開きます。
これは簡単ですね。
唱えるだけでいいです。
『オープン』」
南雲がクールモードでもって八桜に教示している。
――黒縁メガネなんかどこから出したんだ?
「『お、オープン!』」
ピロン♪と音を立てて、メニュー画面が八桜の前に現れた。
俺も教える側なので、メニュー画面を開く。
『新規取得称号があります』
お。なんかゲットしたみたいだ。
どれどれ。
『血狂淑女』
[称号効果]
・凶刃系スキルの制御
・凶刃系スキル攻撃力20%UP
・凶刃発動時の口調の変化増加
取得条件:全プレイヤーの中で一番最初に凶刃スキルで決闘に勝利する
「はぁ!?なんだこれ!?」
「と、こういう風に称号やスキルを獲得する訳です。
普通は、頭の中に[〜のスキルを取得しました]という音声が流れます。
しかし、リオンは先程まで倒れていたため、その音声を確認できなかったのでしょう。」
「なるほど〜。」
「いや、なるほど〜じゃねぇよ!?なにこの凄い物騒な名前の称号!?」
南雲は俺の言葉を受けて、ふむ、と考え込むと、
「リオン。」
「あ?なんだよ?」
「今、ここで、凶刃乱舞を発動できますか?」
そんな事を言った。
「はぁ!?んなことしたら、お前らを攻撃しちまうぞ!?」
「大丈夫ですよ。」
「大丈夫って、お前な――」
「これは“実験”ですから。」
俺は南雲のその一言で、二の句を取り下げた。
「第一、街の中は非殺傷区域です。
最強レベルの魔術でも、ここに居る限り僕達には傷ひとつ付きませんよ。」
「――了解。んじゃ行くぜ?……『凶刃乱舞!』」
身体中を、どろりとした鮮血のエフェクトが覆う。
身体が熱くなる。チカラが湧いてくる。頭がフワフワする。
「あ、あの?大丈夫なんですか、これ。」
「ん。まぁ…75%(・・)ってところだね。」
―― 一瞬の静寂。
「な、75%……?」
「そ。
これから僕の予想が当たる確率。
そして、リオンが無事である確率。」
「え、ええぇえぇ!?」
「――さて。
果たして、僕達は無事なのか?
そして、リオンはどうなるのか!?
――続きはウェブで!」
「――次回でですよ!!!(怒)」




