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ある男の独り言

灰色世界と遺書の番外みたいなものです。

タバコの煙を口外へと吐きながら

とある飛び降り自殺のニュースを見て思った


灰色の空とは何だろう


景色が灰色に映ることなのだろうか

すべてがモノクロに見えることなのだろうか


数ヶ月前のあの暑い夏の日に

飛び降り自殺した少年は

灰色の景色の中にいたらしい


少年の遺した遺書に

詩という形式で書かれていたのが

ニュースサイトに引用されてはいる


灰色という色は知っているが

コンクリートや電柱という

色彩の中の一部にしか見えない


私の職場として住んでいる

このビルとて、そう言える


少年はすべての色彩が

病によって奪われていたのだろうか


だとすれば、怖い話だ


世界に満ちる色彩が

ただ灰色一色に

染められたということだから


少年にとって、それは苦痛だったのかも知れない


それゆえに少年は

自殺をしたのだろう


でなければ、自殺はしないと思う


少年は自殺したことで

灰色の景色から

抜け出せたのだろうか


私には分からない

ただ、情報として知っているだけの

第三者であり、媒体を通した傍観者には

事実に関与することは

できはしないのだから


しかしながら、若い生命が

死に散ってしまったという事実は

変わることはない


ゆえに私は、短く黙祷して

ニュースサイトを閉じた


時刻は正午

さて、昼飯の時間だ


私は階下の飲食店へと

食事をしに出かけた――


《終》

男については何にも考えていません。

ただ適当に語らせただけなので。

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