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境界線 3

紅い光球から発した

強く眩い鮮やかな紅い光が

蒼い光球が見せていた

生命溢れる光景を

覆い尽くした先の光景は


紅く禍々しい炎が

私の視界に入るもの全てを

焼き尽くし続けていた


炎が生み出す黒煙が

暴虐的なまでの焦げ臭さが

私の肺を

私の鼻腔を

最悪的に刺激し続け


地を焼き尽くすように

燃え盛る業火が

私の目を

私の心を

恐怖で縛り付ける


このような

おぞましい光景を

普通の精神の持ち主なら

否定するのだろう


だが、私は

恐怖を感じながらも

心のどこかで

目の前に繰り広げられている

このおぞましき光景に

魅入られているのを

本能で感じ取っていた


パチン

私が三度目となる

無意識的な瞬きをすると

目の前に繰り広げられている

灼熱の乱舞と形容できる

業火の中から

一つの黒い光球が現れた


蒼い光景の中では

異質だったものが

紅い光景の中では

周りと溶け込んでいるためか

欠片ほどの違和感を

感じさせていない


私がしばらくの間

紅い光景と黒い光球のもたらす

ある種の美に魅入られていると


濃密で空虚な闇の中と

生命溢れる光景の中で


自分の意識と身体が乖離され

誰かに身体を操られながらも

不快ではない感覚が

私を支配する


スタスタスタ


誰かに操られている

私の身体が

今までの動きを

繰り返すようにして

黒い光球へと歩き出し

やがて、黒い光球に触れた

すると黒い光球は

燃え盛る業火の全てを


包み込むように

覆い隠すように

呑み尽くすように

広がり始めた――


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