第37話:【37日目】魔導花火のドロップと、夏祭りの開催宣言
元傭兵たち五十人が新たな「見習い社員」として村に加わり、人口は一気に百人規模へと膨れ上がった。
朝。俺は日めくりカレンダーの前に立ち、「残り328日」の紙をめくった。
ポンッ、という軽快な音と共に現れたのは、色とりどりの筒が詰まった大きな木箱だった。
『SSRアイテム【幻想の魔導打ち上げ花火セット】を獲得しました』
『※火を点けるだけで、空中に安全かつ極彩色の巨大な魔法の花を咲かせます。煙や騒音は自動で浄化される環境配慮型です』
「花火か! まさに夏の風物詩だな」
俺の歓声を聞きつけて、シルフィやルナたちが集まってきた。
「花火、ですか? 火の魔法の一種でしょうか?」
「夜空に光の絵を描くような遊びだよ。……よし、いい機会だ」
俺はインカムの全館放送スイッチを入れた。
「村のみんな、聞いてくれ。ここ最近、迎賓館やリゾートプールの建設、そして先日の防衛戦と、大きなプロジェクトが連続していた。みんな本当によくやってくれた」
俺は一息ついて、宣言した。
「明日の夜、この村で『第一回・ホワイト村夏祭り』を開催する! 村人も、滞在中の冒険者や商人も、新しく入った研修生(元傭兵)も、全員参加の無礼講だ。最高の夏の思い出(打ち上げ)にしよう!」
村中から、割れんばかりの大歓声が上がった。
プロジェクトの区切りには、盛大な打ち上げ(慰労会)が必要だ。新しい仲間を歓迎する意味でも、これ以上ないタイミングだろう。
「タクト様! 私、お祭りのためにおめかししますっ!」
「村長! アタシたち、出店の準備を手伝いますね!」
全員の士気が、過去最高レベルに跳ね上がっているのが分かる。
防衛戦すらもレクリエーションの一部に変え、村の結束はさらに強固なものになっていた。
俺たちの夏は、ここからさらに熱くなる。
(残り327日。明日は何が出る?)




