405.お茶を飲みながら
「ふぅ〜。やっと終わった。」
私は伸びをして、やり終えた宿題をカバンに入れた。・・・もう1時か。魔物の心配もせずに、今日から布団でゆっくり眠れるんだ。体がなまんないようにしないとな。そんなことを考えながら、喉が渇いたのでお茶を飲みに台所に行った。
「ん?」
父さん、お便所かな?
お湯を沸かしていると父とは違う足音がした。
「え?」
私が廊下に確認へ行く前に、(開いていた)台所の引き戸から本田さんがこちらを覗いた。
「あ、このはさん。」
「え?今日はこちらに泊まるんですね。」
「あ、はい。正敏さんが、宿代も馬鹿にならないからと泊めてくださって。突然ご迷惑をおかけしてすみません。」
「そんな。頭を上げてください。こちらこそすみません。父とは違う足音だったので、少し驚いただけです。本田さんもお茶どうですか?」
「あ、ありがとうございます。いただきます。」
それから私は戸棚から来客用の煎茶椀と茶托を出した。
「はい。どうぞ。」
「ありがとうございます。」
本田さんはお茶をゆっくり飲むと、
「はぁ〜。うまいです。このはさんはこの時間まで勉強してたんですか?」
「はい。宿題が多くて。」
「このはさんは帝学ですよね。勉強もできて魔導師としても一流で・・。すごいです。俺なんか勉強はからっきしで。」
そう言って苦笑いをするとお茶をまた一口飲んだ。
それから私達は10分くらいたわいもない世間話をした。本田さんは二の太刀いらずと二つ名を持つ人なのに、妹さん達と弟くんには頭が上がらず、いいように顎で使われているらしい。って言うか、可愛くて仕方がないから色々やってあげてるんだろう。本田さんが帝都に行くことが決まり、妹さん達からはおしゃれなもの、弟さんからはかっこいい運動靴を頼まれているそうだ。
「弟の運動靴は目星がついているんですが、妹達が言うおしゃれな物って見当もつかなくて。1番上の妹は高校3年、次が1年、その下が中学3年なんです。何買ったら喜びますかね?」
「ん〜好みもありますけど。鹿子島にはないお店の雑貨だったり、衣類だったり、化粧品だったりがいいのかな?・・・あ、私、幼馴染と出かけるんです。その時一緒に探しませんか?」
「いやいや。お友達とのお出かけを邪魔するわけには。」
「大丈夫です。2人とも人見知りは全くしませんし。私の幼馴染はすごくセンスがいいので。」
「ありがとうございます。一応、お友達に聞いて了解頂いたらご一緒させてください。」
「わかりました。」




