395.術指南(肆)を読む②
「「駆使魔物、如意自在」・・・魔物を駆使すること、意の如く自在なり。・・・魔物を操る?「望夜献血、魔物契約」・・望夜に血を献じ、魔物と契約す。満月の夜に魔物に血を与えて契約すれば魔物を操れるってことね。」
・・・冨久岡であの男と戦った時に、麻袋に液体をかけてた・・。それが血液だったってこと?あの日って満月だったかな?でもあの男は科学の力って言っていた・・・。わからない。私は考えてもわからないので次のページをめくった。
「「満月之夜、啖魔心、勝其力者、即成魔。魔心稀有、其本皆人也。」・・・満月の夜、魔心を啖い、其の力に勝つ者、即ち魔と成る。魔心は稀有にして、其の本は皆人なり。・・・人が魔物になる方法か・・・。魔心を食べる?そもそも魔心って何?・・・あの男は科学の力で魔物になったのよね。この原理を応用したのかな?これをどう科学に応用したのか・・・。私が考え事をしていると、
「なぁ、まだ次のページに続いてるぜ。」
「えっと「先以阿片安其心、魔物与人器皆無惧、然施呪則易陥矣。」・・先に阿片を以て其の心を安んじ、魔物と人器と皆惧無からしむ。然して呪を施せば則ち陥れ易し。・・・魔物と器となる人間を阿片で心を落ち着かせ、術を施せば、恐怖は消え去り術をかけやすくなる。・・・怖っ。阿片って、麻薬でしょ。麻薬中毒にさせてから魔物にするなんて・・。」
「本当だな。南武政右衛門ってひでーやつなんだな。」
「この本は南武政右衛門が書いたものだけど、彼が全て実践したかはわからないわ。この方法がどこかで試されたことは確かだけどね。」
「なるほどな。」
「まぁ、ひいばあばや父から魔心を持っている魔物の話なんて聞いたことないし。ということはそんな魔物いないに等しいわ。それに帝国が厳しく取り締まっている阿片を手に入れるのだってむずかしいでしょ。材料を揃えること自体無理なんだから、この術をかけるのは不可能ね。」
と私は桜華様に心配をかけない様に言った。




