377.アンコンブルで①
376.に書いていたこの店の名前が377と違っていましたが、正しくはアンコンブルです。376に書いていた店名はアンコンブルと訂正済みです。
「ここがアンコンブル・・・。」
「この店は入っても大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃなさそうだぞ。不気味だな・・。」
西田くんと松本くんと桜華様が店の前に置いてある奇妙な木彫りの置物や様々な商品を見ながら話している。その一方で友見さんは楽しそうに店頭に並んでいる色々な物を手に取っては観察をしている。
百合ちゃんと上岡さんは
「ワクワクしてきますね!楽しそうですわ!」
「本当。この木彫りの像も愛嬌があるわ。」
とはしゃいでいる。3時も過ぎて時間もないので
「中にも色々あるみたいだし、行ってみましょ。」
と私達が中に入ろうとすると、桜華様が
「え、大丈夫だよな。」
と言って私の手をしっかり握って恐る恐るついてきた。
「うわー。不思議な物がいっぱい。」
「本当。面白いわね。」
百合ちゃんと上岡さんははしゃいで小物を見始めた。
「あ。」
私は引き寄せられるように奥の本棚へ向かった。
「あった。南武政右衛門、『術指南(壱)』『術指南(伍)』」
「本当だ。南武政右衛門。」
私と桜華様が話しているとみんなが集まってきた。
「ここには南武政右衛門以外にもチャリコさんに役立つ本があるかもしれませんわね。」
「確かに、探しましょ。」
と西園寺さんと上岡さんは本棚を探し始め、西田と松本くんも探し始めてくれた。
すると友見さんがやってきて、
「見せてもらってもいい?壱が8000円、伍が11000円。結構するね。中身を確認して必要そうなら買うといいよ。買うんなら後で店主に交渉してあげる。俺はもうちょっと店内見てくるね。」
そう言って店の外に行った。
本の内容は覚書と重なる内容も多かったが、臨時収入もあったし、友見さんが値段交渉をしてくれるとのことだったので、この2冊の本は買うこととした。
それから私と桜華様もみんなと一緒に術の本を探した。
「ありましたわ。」
と百合ちゃんの声に私達は百合ちゃんの元に集まった。
「これですの。まだ中は読んでませんけど、本の作りも立派ですし、これっぽくありませんか?」
「百合ちゃんすごい。お手柄よ!」
上岡さんに褒められて嬉しそうな百合ちゃんに
「『房中術』なんかすごそう。見せてもらってもいいですか?」
と尋ね、私が本を受け取ると、西田くんが
「これは違う!」
と言って本を取り上げ、
「桜華様、松本くん集合!」
と言って店の隅に行ってコソコソ話を始めた。
「何、あれ。」
「せっかく、私が探し出した本ですのに。」
「まあ、違うなら時間もないから他も探しましょう。」
私は西園寺さんにそう言って、使えそうな本を探した。




