373.つけ襟
「だ、だったら・・。俺を鑑賞すればいいだろ。」
桜華様は顔を真っ赤にして言った。
「イケメンだって自覚はあるんですね。」
「・・・まぁ、そういうことを言われる。まぁ、第二皇子だからもあるけど、そこそこモテる。」
「そうですね。合宿の時や昨夜もその様子を拝見しました。」
「そうか。このははそれを見て・・どう思った?」
「大変だなと。だから桜華様を助けるために南条寺さんに水をかけてあげたじゃないですか。」
「それだけ?」
「ん〜。住む世界が違うなとか?」
「そっか。なぁ。俺はここにいて、このはもここにいる・・。住む世界が違ったらこうやって触れることだってできない。」
と言って私の手を取った。
「どうしたらこのはに近づける?」
又その話になった。何度も説明したのに。いい加減桜華様にわかってもらいたい。魔導師である私が桜華様の妃になれないことを・・。
「とりあえず、父さんを倒してからじゃないですか?父さんから言われてるんでしょ。一緒になるには父さんの許可が必要ですから。」
「わかった。必ずこのはの父さんに勝つから。」
・・そんな真っ直ぐな顔で見ないでください。私は心の中でそう呟いた。
私と桜華様それぞれの部屋で出かける支度をしている。その時菊さんが部屋にやって来た。
「このは様、よろしいですか?丁度よかった。これから着替えるところだったんですね。」
「はい。それが何か?」
「こちら桜華様が。」
そうやって渡された袋には2枚の涎掛け?のようなものが入っていた。
「これはつけ襟です。レースのものは本日、もう一つは学校に。学校の方には使用許可をとっています。」
と言った。
菊さんにつけ襟の着方を習い着替えをした。首元を綺麗に隠す(ハイネックのレース)襟のおかげで首の吸い跡は綺麗に隠れた。そして菊さんに髪を結ってもらった私は桜華様のお部屋へむかつた。
「桜華様、準備はできましたか?」
「あ、ああ。」
「つけ襟ありがとうございました。着物と合わせるとモダンですね。」
「あぁ。よく似合ってる。今日のこのはもかわいいな。はぁ。こんなにかわいいこのはを他の男に見られたくない。」
「そんな大袈裟です。」
「桜華様も素敵ですよ。」
「じゃあ、これから2人で出かけないか?」
「ダメです。」
「冗談だよ。」




