370.いってきます!
「桜華様はベッドで。私、魔物がいない間に寝たいんで。」
私がベッドから降りようとしたら、
「疲れてる時くらいちゃんと寝てくれ。」そう言って桜華様は私のマントを外し
「ここに、刀と一緒にここに置いとく。眼鏡貸して。」
と言って私の眼鏡を外した。
「おやすみ。」
そう言ってソファーにベッドから離れようとした桜華様のパジャマを私は掴んだ。
「ここでのお仕事、お給料、満足してます。良すぎるくらいです。だから桜華様、私に気を遣わないでください。」
そう言って、私がベッドから降りようとしたら
「自分の好きな子が床で寝ているのを見て平気でいられるほど俺は性格悪くないから。」
「じゃあいつもの様に私がソファーに戻ります。」
あくびをしながらそう言った私に
「足を伸ばして寝たいんだろ。・・・なあ。俺もここで一緒に寝ていい?このはの嫌がることは絶対しないから。」
「はい。じゃあそうしましょう。おやすみなさい。」
とにかく眠たかった私はそう返事をしてベッドに横になった。
もう朝かな?まだ外は暗いが、眠ったという満足感はある。あ。そうだった。桜華様と寝てたんだ。桜華様は後ろから私を抱きしめるようにして(私を抱き枕にして)寝ている。しっかり寝たはずなのに、疲れてるのかな?前はこんなふうに目覚めたら悲鳴の一つでもあげてたのに。あ。でも心臓はドキドキしてる。・・・そんな事はどうでもよくて。とにかく、ここから出ないと・・・。私はゆっくりの身体ずらし桜華様から距離を取ろうとした。
!!
「ん?もう朝か?・・まだ4時20分もう少し寝ていよう。」
そう言って私を抱きしめた。・・・私は疲れてるのだろう。桜華様の体温が心地よく感じてそのまま抵抗もせずに、
「そうですね。」
と答えて眠ってしまった。
「・・は、おはよう。朝だぞ。」
・・・
「あ、おはよーございます。」
「そろそろ朝のお仕事の時間だよ。」
そう言って私の額にキスをした。
「はい。今起きます・・。」
・
・・・
「このはー。」
「はい。あ。」
目の前には桜華様。外は明るい。
「今何時ですか?」
「5時35分」
私は飛び起き眼鏡を探すと、
「はい。」
桜華様が眼鏡をかけてくれた。
「いってきます!」
「待って、刀とマント」
と言って桜華様に呼び止められ、桜華様がマントをつけてくれている間に、私は刀を身につけた。
「ちょっと待って。」
桜華様はタンスからスカーフを出して首に巻いてくれた。
「氷嚢は寝てる間に溶けて、このはが邪魔そうにしてたから外したんだ。ごめん。これで我慢して。」
「あ、ありがとうございます。」
私は洗面所に行き身支度を1分で整えた。おさげの位置がちょっとおかしいけど仕方ない。
「いってきます!」
「いってらつしやい!」




