362.私の知らない西園寺さん
「このはさん、今日はありがとう。」
「え?」
「君のおかげで百合子さんという面白い女性と知り合うことができたよ。」
「でも皇帝陛下と西園寺さんのお父様は親しい間柄では?それに皇太子殿下と友見様も。皇太子殿下と西園寺さんは面識はなかったのですか?」
「面識はあったんだけど、君のおかげで彼女を知ることができたよ。彼女が夜会にいる時はいつも憂鬱な顔で退屈そうにしているんだ。」
と皇太子殿下が言うと、桜華様も
「まあ、学校でも、似た様な感じかな。ただこのは・・チャリコさんの話をする時は楽しそうにしてるよ。だからかな。最近、クラスの女子生徒とも話をする様になったよ。」
と言った。
「確かに、西園寺さんは合宿の時、私達と過ごしていることが多かったな。それに尊学の生徒と一緒にいる姿はあまり見かけませんでしたね。」
と私が言うと、桜華様は
「後はこのはが俺と結婚すれば全てがうまくいく。」
と言って私に抱きついた。
「だから結婚はしません。」
と言うと、
「今はね。」
と言って私を抱きしめる腕に力を込めた。
「桜華様、痛い!潰れます!離してください!」
私がもがいていると皇太子殿下は、
「私も百合子さんと、君達の様な間柄になれたらいいな。」
と言って笑った。
「おかえりなさいませ。」
桜華様と部屋に戻ると菊さんと中田さんが出迎えてくれた。菊さんは
「このはさんはお食事まだでしょ。すぐに用意しますね。」
と言ってくれたが、
「桜華様はの食事はお済みですよね。私は食堂に行ってきます。」
と言うと、
「せっかく2人になれたんだ。ここで食べればいいだろ?」
「いやいや、菊さんも中田さんもいますし、菊さんの仕事を増やすのは申し訳ないですし。桜華様がお風呂に入っている間、ちゃっちゃと食べてきます。」
「わかった。」
と桜華様が言ってくれたので私は自室で着替え(メイド服から警護の制服)刀を挿すと、食堂へ向かった。
「島津さん、お疲れ様です。」
「このはさんもお疲れ様。」
「あ、ラーメン。私もそうしようかな。」
「うん、10時過ぎての豚骨ラーメンは格別だよ。」
と島津さんに勧められて私も、ラーメンを注文した。




