234.2人が帰って
「今日はありがとう。みっちゃんもマチもごちそうさまでしたっておばさんやおじさんに伝えてね。」
「うん。よろしく伝えておく。私も又、数学教えてね!」
「私は英語と物理も。」
みっちゃんとマチはそう言って帰って行った。
私たちはご飯を食べながらマチの失恋話を聞き、それから、みっちゃんと、マチの持ってきた数学と英語の宿題を私が教えて、それが終わったら又夕方までおしゃべりをしていた。2人のお陰で楽しい休日になった。
2人が帰った後、私は風呂を沸かし、洗濯物を取り込んで畳んだ。夕食はみっちゃんが持ってきてくれたお弁当の残りとマチからもらった苺を食べる予定。
あ、脱衣所に馬鹿皇子からもらった下着を干していたんだった。(この下着は軽すぎて、高級だから外に干して風でとばされてはいけないと思い室内で乾かしていたのだ。)
私は風呂には浸かれないので、風呂釜に3分の1だけ沸かしたお湯で洗髪、洗身をした。私は濡れた包帯やガーゼを外し、髪や体を拭いていたら外でバイクの音がした。・・父さんかな?私は下着を履いて、傷口の処置をしようとしたら、玄関の戸を叩く音がした。え?父さんじゃない?私はそのまま寝巻きを着て帯を結びながら玄関に向かった。
「どなたですか?」
「島津です。お忘れ物をお届けに参りました。」
「はい。」
・・・馬鹿皇子の離れに何か忘れ物したかな?私は鍵を開け、引き戸を開けると、島津さんと馬鹿皇子がいた。
「こんばんは、わざわざすみません。あの、忘れ物とは?」
私が島津さんに尋ねると、馬鹿皇子が
「ネグリジェ、置いたままだっただろ。それと朝飯。夕飯はもう準備したかと思って。」
と言って私に紙袋を渡した。
「風呂に入ってたんだな、悪い、タイミングが悪かったな。」
「いえ、ちょうど上がった所でしたから。」
「そうか。」
そう言った馬鹿皇子が。とても驚いた顔になり
「あ、このは足の怪我。」
と慌てて言った。
「え?あ。心配しないでください。これから傷の消毒をしようとしてた時だったので、そのまま寝巻きを着てしまいました。なので平気です。ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」
と言うと馬鹿皇子は
「あがるぞ!薬のカゴを持って来い。」
と私に命令口調で言った。そして勝手に家に上がり居間へ行ってしまった。
「はぁ〜。」
私はため息をついた。
「あの、島津さんもどうぞ。」
「女性のお宅に上がるのは・・・。」
「遠慮なさらないでください。桜華様と2人きりになる方が私にとって危険です。」
私がそう言うと、島津さんは何かを察したように、
「わかりました。おじゃまいたします。」
と言って私と居間に向かった。




