ある貴族少女の日記 1
最近入ってきた新一年生の皆様、初々しくてお可愛らしいのですがやはり学院に慣れていないうちは少々危なっかしく感じてしまいますね。
先日、実験棟を使用している一年生の授業で爆発事故が起きたらしいけれど、火に関する事故は少し怖いですね。単純に火災も怖いですけど、マッチ関連の怖さもあります。
そういえば、新一年生の中でも熱心に校内安全マニュアルを眺めてメモ帳を片手に三年生の教室にまでいらしてる子がいました。
以前、一度いらした際には三年生の教室を見てがっかりしていらしたようですけれど、先日の実験棟事故以来よく訪れては教室を眺めて、嬉しそうにしているのを見かけます。憧れの先輩でもできて、こっそり覗きに来ているのでしょうか。
確か、近くの実験室で授業をしていた三年生の何人かが爆発事故の様子を見に行って、消化活動や迅速な怪我の治療、養護教諭の呼び出しなど、しっかりと三年生らしく働きかけていたそうですし、そのときにキュン! ときたのかもしれませんね。
分かりますよ、わたくしも一年生の際には三年生の神聖魔法の素晴らしい使い手の青薔薇棟寮長のお姉様に憧れて、こっそりと覗きに来たものです。
教室に覗きに来ても声をかける勇気が出ず、そのまま満足して去ってしまうのも分かります。
ああ、でも、彼女。
どなたを見て笑っていたのかは、分からないんですよね。わたくしじゃないことだけは確かなのですけれど。
メモ帳をいつも持っていろんなかたにお話を聞いているあの子、誰に憧れているのでしょう?




