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霧に覆われた森は月を見つける  作者: 華ノ月


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23.狂気的な愛


 莉愛がぼんやりと目を覚ます。


「わた……し……」


 莉愛が何があったのかが瞬時に思い出せなくて、天井をボウッと見つめる。


「………目が覚めた?」


 莉愛が横になっているベッドの傍らで智己がそう口を開く。


 その瞬間、莉愛は何が起こったのかを察知して瞬時に起き上がろうとする。



 ――――ガチャンッ……!!!



 手足が鎖で縛りつけられており、その場で身動きを取ることが出来ない。


「どう……して……」


 莉愛がなぜ自分の居所が分かったのかが分からなくて、そう声を発する。


「ダメじゃないか、ほのか。外は危険なところなんだよ?ほのかは外に出たら死んでしまうんだ……。でも、大丈夫だよ……。ずっと、お兄ちゃんがほのかを守ってあげるからね……」


 智己が優しい声でそう言葉を綴る。


 しかし、その表情はどこか暗い闇を纏っているような、歪な感覚に見える。


 智己が更に言葉を綴る。


「どうしてお兄ちゃんから逃げたの……?」


「いつからほのかはそんな悪い子になったんだい……?」


「僕はほのかと一緒にいたいだけなのに……」


 智己が莉愛の頭を優しく撫でながら、歪な笑顔で言葉を綴る。


 智己の顔が笑顔のまま黒く歪んでいく……。


 智己の声が闇を這うような黒い声を発し続ける……。


「どうして逃げたの……?」


「ほのか、どうして……?」


「家から出たらダメじゃないか……」





「…………家から出たらまた殺されてしまうだろう…………?」




「…………え?」


 智己の言葉に違和感を覚えて、莉愛が小さな声を出す。


「今度こそ、お兄ちゃんが守ってあげるからね……」


「可愛いほのか……」


「僕の可愛いほのか……」


 智己がそう言葉を綴りながら莉愛の頭を優しく撫でる。


 でも、莉愛を見る智己の目に宿っているのは歪な愛情……。


「すっと……すっと……一緒だよ……ほのか……」


 智己が歪な優しい声でそう言葉を綴り続ける。




「…………誰にも手に届かないところに行こうね…………」





次は、いよいよ最終話になります!!


最終話で、全ての伏線は回収されます!


そして、智己がなぜそんな風になってしまったのか…。

その謎も明かされます!


最終話の投稿は、本日のお昼12時10分を予定しています!!


是非、最後までお読み頂けると嬉しいです(^^)


よろしくお願い致しますm(_ _)m

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