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霧に覆われた森は月を見つける  作者: 華ノ月


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18.事故の件


 優弥がその二人の警察官に声を掛ける。


 二人の警官が頭にはてなマークを浮かべながら優弥に顔を向ける。


「その事件の事、詳しく教えてくれないか?」


「………はい?」


 優弥の所属する刑事課の刑事がなぜ転落事故の事を知りたいのかが分からなくて警察官は呆けたような声を出す。


「あの…なぜ刑事課の刑事がその事故の事を??」


 もう一人の警察官が訝しげに感じながらそう言葉を綴る。


「その事故がもしかしたら仕掛けられた事故かも知れないんだ」


「「えぇ?!!」」


 優弥の口から出てきた言葉に二人の警察官が驚いたような声を出す。


「で……ですが、怪しい人物は誰も見つかっていないんですよ?」

「その通りです。一通り、松島夫妻の関係者を全て調べましたが、怪しい人物は一人も出てきませんでした」


 二人の警察官がそれぞれそう言葉を綴る。


 更に警察官が言葉を発する。


「それに、事故の前の周辺の防犯カメラ等も調べましたが、特に怪しい人物は見つかっていません」


 警察官の言葉に優弥が何かを考えこむ。


「………その、周辺の防犯カメラの映像を俺にも見せてくれないか?」


 優弥の言葉に警察官たちの顔から戸惑う顔が浮かぶが、自分たちは警察官で相手は刑事という事もある。


 もし、優弥の言う通り、この転落事故が事件だった場合は話が違ってくる。


 本当に誰かが仕掛けた事故でそれを突き止められなくて後々で問題になったら、警察署全体に迷惑を掛けることになる。


「……分かりました」


 一人の警察官がそう言って優弥をある部屋に案内した。




***


「落ち着け……落ち着け……必ず見つかるはずだ……」


 智己がリビングのソファーに座りながら、必死の想いで莉愛が何処にいるかを考える。


 しかし、何も糸口が見つからない。


「何処にいるんだ……」


 智己が項垂れながら悲痛そうに言葉を小さく発する。


 そして、一旦頭を冷やす為にリビングに設置してあるテレビをつけた。


 テレビから流れる地方のニュースをぼんやりと眺める。


『……さて!今年もいよいよやってきました!世界中の花を集めた『ワールド・フラワー・フェスティバル』!!八月二十一日、土曜日開催です!沢山の来場をお待ちしています!!』


 アナウンスの女性が声高らかに元気よく言葉を綴る。


『お花が好きな方は必見ですよ!是非、ご家族、恋人と一緒に素敵な花に囲まれて記念撮影をしてみてくださいね!!』


 アナウンスの女性がそう言葉を締め括ると、去年のアーチ型の撮影場所で取られているカップルの写真の映像が流れる。


「…………あれ?」





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