10.寂しさ
『終点~終点~……』
車内にアナウンスが流れて、電車は終点の駅に止まった。
莉愛が電車を降りて改札を出ると、外は雨がやみ、星空が瞬いていた。
「通り雨だったのかな……」
莉愛が夜空を見上げながらそう呟く。
終点で降りた場所はのどかな場所だった。
辺りに民家はポツンポツンとしかなく、田畑が広がっている。
さっきの雨の影響か、カエルが至る所で鳴き声を上げているのが聞こえてくる。
そののどかな夜道を莉愛はトボトボと歩いていた。
これからどうすればいいかを考えるが、どうしたらいいかが分からない。
財布は持ってきたがスマートフォンは位置情報でいる場所が分かる可能性があるため、家にそのまま置いてきた。
のどかな夜道をトボトボと歩く。
すると、ひとつの駄菓子屋が目に留まった。
恐らく昭和の頃からある駄菓子屋なのだろう。テレビか何かで目にしたことがあるので、そういう店がある場所にはあるんだなと莉愛がぼんやりとした頭でその店を見る。
そして、その店の脇に設置されている木で出来ている古ぼけた長椅子に座り、これからどうしようかを考える。
「うぅ……うぅぅ……」
長椅子に座ったまま身体を丸め、「独り」というのがこんなにも辛いものなんだなと感じる。
誰に相談していいかも分からない……。
下手に警察に行ったら家に連れ戻されてしまうかもしれない……。
「うぅぅ……うぅぅ……」
小さな声で誰にも聞こえないように……。
蹲り、流れてくる涙を誰にも見られないように……。
静かに……。
静かに……。
涙を流し続ける……。
その時だった。
「………大丈夫?」




