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2度目の人生は、魔法使い  作者: タク
魔法使いになっちゃった!
7/8

第6章 旅立ち2

汽車でのお話です。

「線路は続くーよどーこまでもー♪」しかしそのあとのフレーズは忘れた。いや、そもそも知らない。などと思いながら汽車から見える車窓を眺めていた。

山々そして草原何より湖がきれいだっただがしかし、そういった風景は数時間で飽きる。もう5時間はのっているそれでも目的地まではようやく半分である。本当に線路はどこまでも続いているような気分になってくる。汽車とはどうしてここまで遅いのだろうか?新幹線なら2時間でおそらく付くだろう。途中で馬を走らせていた人達よりは早いことに気づいた。なんせ追い抜いたのだから。つまりはアメリカ大陸のゴールドラッシュの時よりは早いのだろう。あれは馬より遅かったと授業でそう習ったと思う。

しかし、それにしてもさすがは父である。一等客室を用意してくれていた。座椅子はそれなりにふかふかで、お尻も痛くならずにすんでいる。さすがにずっと座ったりしてる訳でもなく、それなりに広い客室なので、横になったりしていた。ただ暇であるそれが一番の苦痛の一つでもあった。そのため何となく出てきた、線路はつづくよどこまでもを途中までループで歌い続けるのであった。それくらいしか楽しみがない・・・。そもそも楽しんですらいなかった。そう暇そうにしていると、トントンと部屋をノックする音が聞こえた。

 「どうぞー」と声を出した。

 「御寛ぎの所すみません。」車掌だった

 「どうかしましたか?」

 「いぇ、当汽車は大変込み合っておりまして、折り入って頼みがございます。」

 「はぁ」?である

 「バーレン家のご息女様におかれましては大変失礼かとおもいますがー・・・。」

 「何が言いたいか分からないので単刀直入におねがいします。」きっぱり言った。

 「あのですね、次の駅で乗せるお客の相席をお願いしたくまいりました。」

 「別にいいですよ。」暇だし。

 「ありがとうございます。」

 「あの質問なんですが、今そんなに混んでるんですか?」

 「はい、どこもかしこも満席でして・・・。」

 「分かりました、次の駅ですね?」

 「はい」

 「リストリアに行く客ですか?」リストリアとはリリアス地方の大都市で魔法学校が存在する所ではある。

 「そうですね、おそらくですが。」

 車掌から色々根ほり葉ほり聞いてみると、今回の混雑は皆入学による混みようなのだそうだ、時期も時期なので何もは言わないが、人とは常々団体行動が好きないきものである。そもそもエリート学校に入れるのって限られた人間だけだと思ったが、どうやら恥ずかしい思い上がりをしてしまっていたようだった。大抵の貴族は魔法学校の行く場所は決まっているようだ。

 「もうそろそろよろしいでしょうか?」車掌が言った。ミユが大丈夫ですと言うと一礼し部屋から出て行った。そうすると大きな汽笛が3回なった、どうやら止まるようだ。いったいどんな人が乗ってくるのか、少しわくわくと不安が入り混じったような感情になった。


トントンと、部屋をノックする音がした。どうやら相席する人が来たようだ。

「どうぞ~」

「はい!!」女性の声がした、どうやら女子のようだ。がらがらと入ってきた音がした。ちらっとみてみると、髪はショートボブで黒髪そして利発そうな顔立ち、少し緊張しているのかどこか顔が強ばっているようだった。

「立ってないですわりなよ!」ミユは言った。

「はい!!失礼します!」なんか面接っぽくなってしまっている。そんなつもりはないのだが、悪戯っぽく名前を聞いてみることにした。

 「えーっと名前は?」

 「はい、セレナ・アーウィンドです。」まだ立っていたため座るようにうながした。

 「セレナさんって言うんだ~。そうだ、私は・・」

 「ミユ・バーレンさんですよね」名乗る前に先に答えられてしまった。

 「歳は近そうだけど、今年で16なの?」

 「いえ15です。」

 (それにしては私より色々成長しているな・・・)

 「そっかー、魔法学校に入学なの?」

 「はい、今年から行くようにと帝国から手紙が届きました。」魔法学校に入るのに歳とかの年齢は関係ないのである、つまりはセレナは15にしてその素養つまり魔術師としての力があると認められたということである。ミユはちょっぴりくやしかった。しかし何だかそのような小さい事がどうでもいいような気持ちでもあった。なぜなら同年代の子と話すのは実は16年ぶりであったためでもあった。

 ミユはセレナの顔をじっと見つめた。

 「あの、何か顔についてますか?」

 「いやー、実は同年代の子と話すのって初めてなんだよねー」

 「はあそうなんですか・・・」

 「だから何話していいのかさっぱりなんだよねー」実際何を話していいのか分からない、咲がいれば何となく話をできてたんだろう、16年前が懐かしいなぁと思うのだった。自分が意外にシャイな性格だった事にも驚きだった。

 「セレナちゃんはリストリアには行ったことあるの?私まだ行ったことないんだー」

 「はい、何度かいきました。」

 「どんなところなの?」

 「石造りで魔法文化がとても根強く何でも魔法で解決していたり、なんといってもプロント魔法学校の魔法加工金属アーティファクトはとても素晴らしい一品で現代技術では絶対に不可能な喋る竜の彫像とか、乗り物なんかもすごいんです!!・・・。すみません、ちょっとはしゃぎすぎました。」つまりはセレナと言う人物は好きなことにトコトンのめり込むタイプの子であると認識した。何だかかわいい。

 「乗り物なんてあるんだー。私は馬車しか知らないからなー。」

 「ぜひ乗ってみてください、とても速い乗り物です。安全で馬車より速い、そして揺れません。」

 「ふーんそうなんだー」セレナの可愛らしさに見とれてしまった。返事もそぞろになる。

 「あのミユさんは魔法学校に入学なさるんですか?」

 「うん、そうよ!よろしくね!」握手を求めた。

 「はい!よろしくお願いします!」

 「そういえばセレナちゃん荷物少ないよね」

 「はい、一応姉が住んでいるので僚での生活ではないんです。」

 「へー、お姉さんいるんだー」

 「兄妹はいないんですか?」

 「うん、私は一人っ子だよ~」

 「そうなんですね」

 「どんなお姉ちゃんなの?」

 「一言でいうと天才ですかね・・・。何でもできる自慢の姉です。リストリア自警団のトップですし、ギルドから直々に依頼だってくるんです。カッコいい憧れの姉です。」

 「すごいお姉ちゃんなんだね。」

 「はい、憧れです!」

 「いいなーそういうの。」

 「ですが、よくできた姉だと私も頑張らなくてはいけなくなるのでつかれますが・・・。」

 「そういうこともあるんだねー」

 「はい、少しですが・・・。」

 「ところでさ、リストリアに着いたら色々教えてよ!私まだ分かんない事だらけだし。」

 「はい、喜んで!」

 「あとさーもうチョイフランクにしてよ~」

 「フランク?」

 「えぇと話し方が固いからもう少し自然と話してよってこと」

 「いえ、ミユさんは貴族ですし、そういうのはちょっとできません。」

 「私がいいって言ってるの!さあミユって呼んで」

 「ミ・・ユ・・さん」

 「ぶー」

 「ミユちゃんではダメですか?」

 「いいよ!よろしくねセレナちゃん!」

 そうこう話をずっとしていると時間とはあっと言う間に過ぎていくものである。5時間なんてすぐにたってしまった。ただ座っていることに苦痛を感じた。しかし話相手がいると全然違うものである。永遠と続くと思われた苦痛の時間から解き放たれた瞬間でもあった。それよりも、ミユにとっては16年越しに友人ができた事について一番の喜びを感じていた、咲とは全く違う性格だがなぜかほっておけないと思ってしまうのだった。

 汽笛が3度鳴らされた、終点のリストリアである。窓をみると様々な汽車がずらりと並んでいる。何処行きなのかも分からないが、とにかくたくさんである。ようやく目的のの所についたのだ。ミユはセレナと共に汽車からホームに降り立った。日はもう傾いていた。

読んでくださって感謝です。

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