↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
S↔R ~令和女子、昭和に放り出される~ 「1970年」マジありえない文化なのに人情に泣ける。そして未来へ繋がる……  作者: 髙井菜是


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/65

【2】謎の女の子「あんた誰?」

ここはどこ?みんなは?

「あんた……誰?」


びっくりして振り返ると、私と同じくらいの歳の綺麗な女の子が、同じようにびっくりした顔で見てる。


「え? あ、あの……」

何と答えたらいい? ていうかあんたこそ誰?


「……あんた、宇宙人?」


は? なに言ってんだこの人


「すごい、初めて見たわ! 宇宙人てほんまにおるんやな!」


いやいやいや、ヤベー奴じゃん。めっちゃ笑顔で何言ってんの


「あのっ! 違います!」

「は? だってあんた……今、突然現れたやろ?」

「……え?」

「え? て、こっちがえ? やわ!」


待って待って、何この美女、ほんと何言ってんの?


「なんや手品か?」


「いや、あの、私にもわかりません。おばあちゃんの家で写真見てて……気づいたらここに……あのっ、ここどこですか?」


「どこ、て……地球や!」


いやだから宇宙人じゃねーよ


「それはわかります! 日本ですよね? こんなところ、近所で見たことないけど……大阪で、合ってます?」


いや待て、それに今は11月だ。なんで蝉? なんでこんな暑い?


「まぁ、大阪やで? あんた大丈夫?」


大丈夫じゃないよ! なんなのこれ?


「ってあんた、靴は? なんなん、自殺でもするんか?」

「しません! 家の中にいたんです! 何でこんなとこにいるのか……それに今は11月なのになんでこんなに暑いの?」

「はぁ? あんたほんまに大丈夫か? 今は8月や。

8月13日……はっ、幽霊か? お盆で帰ってきたんか?」


もーダメだ、訳がわからない

答える気力もない、頭が真っ白だ


「……足はあるなぁ、靴はないけど。ちょ、あんたここで少し待っとき! 動いたらあかんで!」


大丈夫です、動く気力もありません


とりあえずベンチに腰掛ける

何が起こったの?

家に居た、秋だった。

突然外に居る、夏になってる。

どういうこと!?


呆然としてるとさっきの女の子が走って戻ってきた。

「ほら! とりあえずこれ履き!」


ビーチサンダルを貸してくれた。

言われるままにサンダルを履く


「私、幸(さち)子(こ)、あんたは?」

「……美羽です」

「は? なに? みうー? 猫か?」


失礼な、親切なのか意地悪なのかわかんないよ


私がちょっとムッとすると幸子は「ごめんごめん」って言いながらソーダアイスを差し出してくれた。


え、なんか見たことのないアイスだな……

私が警戒してることを気にかけることもなく、幸子はバリッと袋を開けて食べ始めた。


大丈夫そうだな……暑いし、食べるか

「……あ、ありがとうございます」


冷たくて甘くてホッとする


しばらくお互い無言で食べていたら、幸子が気遣うように聞いてきた。

「なぁ、みう、あんたほんまに大丈夫か?」

「大丈夫じゃ、ないです。……本当に何が起きてるのかわからないんです。家族みんなと家の中に居たのに。11月だったのに」

「うーん……とりあえず敬語やめへん?」

「え?」

「だってうちら、多分同じくらいの歳やろ?」


いや、多分幸子さんのほうが年上ですよ

「あの、でも私、22歳なんです」

「ほんま!? うちもやで! 11月で22歳になんねん! なんや同い年やんか! いらんいらん! 敬語いらん!」


えー! 思ったより若い! え、なんだろこの落ち着きというか貫禄というか……顔が美人だからかな、大人の色気があるというか……

黒髪で、ゆるくパーマがかかってるような、それをひとつ結びしている。セミロングくらいかな。

……髪質改善すればいいのに


「みう、家まで付いてったろか? なんや心配やわぁ」

「えっ? いや大丈夫ですよ、あ、大丈夫だよ!」


幸子が心配そうにジッと見つめてくる。


あ、そうだ! スマホ!

キョロキョロ周りを見渡したり服をぽんぽん叩いてみるが、ない、ない!


「最悪だ! スマホもない!」

「なに? なにがないって?」

「スマホだよ! 家に置いてきてる!」

「すま、ほ?」

「うん、あ! ごめんやけど貸してくれない? お母さんの番号だけは覚えてるんよ!」

「え、え、なに? 何を貸してって? お母さんの番号って? なに?」

「は? だから、スマホを貸して欲しいんよ」

「?? ごめん、すまほって、何?」


は?

ちょっと冗談言ってる場合じゃないんよ、しかも面白くないし


「もう、そういうのいいから。スマホ知らない人なんかいるわけないやん」

「えっと……ごめん、みう。私それ知らんみたいや」


は? やば! そんなやついるの?


「あの……電話! 電話をかけたいんだ」

「電話? 電話ならアパートに戻れば大家さんが貸してくれるで」


ちょ、嘘でしょ。今どきスマホを知らないうえに大家さんに借りるって、どういうこと?


「私、部屋に電話ひいてないねん」


うん、もう何言ってるかわかんないけど、とにかく電話したい。この美人さんヤバい


「わかった、大家さんのところに連れてってくれる?」

「ええで! 行こう!」


2人で公園をあとにした


街中を歩いてみると、なんだかすごく……ノスタルジックというか……人は多いんだけど……

あまり高いビルがないなぁ

昔の映画とかに出てくる商店街って感じ

でもとにかく賑わってる。こんな商店街あったかなぁ。あ、お休みしてるところもあるな……『お盆休み』って張り紙がしてある……


ああ、ほんとに8月なんだなぁ


周りの人の視線が痛い。そりゃこんな季節に秋の装いだもんね。……でもなんか、周りの人たちの服装だって、なんか変だよ。あんまり見たことのない格好の人だらけ。


「みうの服って、なんや変わってるなぁ。髪の毛も……なんやこう、むっちゃ艶々しとるし」


いや、私なんてごく普通のどこにでもいるモブキャラレベルでしょ。

「普通だと思うけどなぁ」

「普通……」


幸子が首を傾げている。

幸子は顔は美人なのに、ラフな格好、ラフな髪型。

……なんだろう、なんか、変わってる。



幸子の心の声「変な女の子」

美羽の心の声「変な女の子」

って、お互い思ってるんだよね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。