2/4
幻聴に恋をして《第二夜》
「ただいま」
あの影が見えるようになってから三ヶ月が経った
『おかえり』
少し、愛着が湧いたのか私はその影と話すのを楽しみでバイトから家に帰っていた
「暇じゃなかった?」
『大丈夫、私。暇潰すのは得意!』
「どんな特技よ」
あんたと話していると、久々に笑えてる
作り笑いじゃない、自然な笑い
『そういえば、あなたはなんでお金貯めてるの?』
「なんで?」
『だって、あなた。毎日バイト行ってるのに何も買わないし。おやつぐらい買ったら?』
「150万ぐらい貯めたくて」
『なにか買うの?』
「んー、まぁそうかな」
『へぇー、なになに?』
「今度教えてあげるわ。もうちょっとだから」
そんなことより、疲れた。バイトばっかり上司は気持ち悪いし、ミスは未だにいっぱいだし
『疲れたの?』
「まぁ、そうね」
言いながら影は立ち上がって両手?を広げた
私は荷物と、スマホを置いて、彼女を抱きしめた
最近気づいたけど、この影私だけ触れられるみたい
『疲れとれた?』
「まぁまぁね、ありがと」
『えへへ、どういたしまして』




