天ぷら研究会!!
___放課後、家庭科室にて
香奈「……で、なんで私たち、家庭科室にいるの?」
雫華「桜の天ぷらを作るため」
香奈「理由がシンプルすぎる!」
日向はエプロンをつけながら笑う。
「でもちょっと楽しみかも。映えそうだし」
はるかは白衣を着ている。
「え、なんで白衣?」
「研究だから…」
颯が腕を組む。
「よし!A組の名にかけて、最高の桜天を作るぞ!」
翔太「“桜天”って略すなよ」
健斗は英語部帰りで言う。
「Cherry blossom tempura…なんかオシャレだな」
理人「いや、料理名としては奇妙だろ」
優里は苦笑しながら言う。
「でも、雫華さんがずっと言ってたし…一度くらいはね」
雫華は満面の笑み。
「みんな協力してくれて嬉しい」
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優里「まずは材料チェックだよね!」
香奈「桜の塩漬け、天ぷら粉、水、油…って、普通に天ぷらじゃん」
日向「桜って揚げていいの?」
雫華「揚げたら美味しいかもしれない」
香奈「その“かもしれない”で私たちを巻き込むな!」
はるかが真剣にメモを取る。
「桜の花びらは食用として使われることもある…なるほど…」
理人「科学的に言うと、揚げることで香りがどう変化するか興味深い」
颯「俺は食えればなんでもいい!」
翔太「お前は黙ってろ」
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いざ、調理開始
日向「じゃあ私、衣作るね。混ぜるだけなら得意」
香奈「“だけ”って言うな」
はるか「油温は170度が理想…あっ、温度計落とした!」
香奈「落とすの早い!」
理人が拾って渡す。
「はるか、落ち着いて」
「ありがとう…」
雫華は桜の塩漬けを水で戻しながら言う。
「この香り、好き」
日向「確かにいい匂い」
颯が鍋を覗き込む。
「よし、油温OK!」
翔太「お前、顔近づけすぎ!」
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桜、揚がる
雫華「じゃあ…いきます」
桜を衣にくぐらせ、そっと油に入れる。
ジュワァァァッ
香奈「おお…!」
日向「なんか綺麗…!」
はるか「花びらが開いてる…!」
理人「揚げ物の音って癒されるな」
健斗「I agree」
颯「よし、次俺も!」
翔太「お前は触るな!危ない!」
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完成!桜の天ぷら
皿に並べると、ほんのりピンク色の天ぷらができあがった。
日向「え、普通にかわいいんだけど」
香奈「インスタ映えしそう」
はるか「香りもいい…」
理人「見た目は成功だな」
雫華は嬉しそうに言う。
「じゃあ、食べてみよう」
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実食タイム
颯「いただきまーす!」
香奈「ちょっと待って!味見は慎重に…」
颯「うまっ!」
全員「えっ」
翔太も一口。
「……普通に美味しい」
日向「え、ほんとに?」
はるか「しょっぱさと香りがちょうどいい…」
理人「衣のサクサク感と桜の香りが合ってる」
優里も微笑む。
「春の味って感じだね」
雫華は満足げに頷いた。
「やっぱり桜の天ぷらは正義」
香奈「いや、正義って何」
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しかし事件は起きる
颯「うまいからもっと揚げようぜ!」
翔太「おい、油跳ねるから気をつけろよ」
その瞬間。
はるか「わっ、また落とした!」
温度計「チャポン」
香奈「油の中に落とすなーーー!!」
日向「ひぃぃぃ!」
理人「はるか、今日だけで落とし物5回目だぞ」
健斗「This is dangerous…!」
雫華は冷静に言う。
「温度計も天ぷらにする?」
香奈「しない!!」
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片付け後
みんなで後片付けをしながら、笑いが絶えなかった。
翔太「でも、いい経験だったな」
日向「うん、楽しかった」
はるか「次は落とさないようにする…」
颯「俺、桜天ぷらハマったわ」
理人「意外と科学的に面白かった」
健斗「英語部より騒がしいな」
香奈「そりゃそうでしょ」
雫華は満足げに言った。
「次は桜のクッキー作りたい」
香奈「まだ続くの!?」
日向「でもちょっと興味あるかも」
優里が笑う。
「A組って、本当ににぎやかだね」
夕焼けの家庭科室に、みんなの笑い声が響いた。
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