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一年の宝物  作者: ゆみ。
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部活生活、はじめました


---


香奈:バスケ部

体育館に響くボールの音。

香奈はすでに先輩たちに混ざって練習していた。


「石川!ナイスシュート!」

「はいっ!」


香奈は汗を拭いながら笑う。

(やっぱりバスケは楽しい…!)


先輩が近づいてくる。

「石川、1年とは思えない動きだな。全国経験者って聞いたぞ」

「まあ、ちょっとだけ…」


「ちょっとじゃねぇよ!」


周りの先輩たちが笑う。

香奈は照れながらも、どこか誇らしげだった。


---


日向:チア部

グラウンド横の芝生。

日向はポンポンを持って鏡の前に立っていた。


「日向ちゃん、笑顔いいね〜!」

「ありがとうございます!」


日向はキラッと笑う。

(かわいい衣装、かわいいメイク、かわいい振り付け…最高)


しかし先輩が言う。

「じゃあ次、アクロバットの基礎ね」

「えっ」


日向は固まった。


「はい、まず側転!」

「そ、側転…?」


香奈が体育館から覗いて叫ぶ。

「日向、頑張れー!」

「香奈ぁぁぁぁ!」


日向の悲鳴がグラウンドに響いた。


---


雫華:演劇部

演劇部の部室は、独特の空気が漂っていた。


「緒方さん、ちょっと台詞読んでみて」

「はい」


雫華は台本を持ち、淡々と読み始める。


「……ごめんなさい…でも、こうすることしかっ…できない…!」


部室が静まり返る。


先輩「……すごい」

別の先輩「声の出し方が素人じゃない」

さらに別の先輩「顔が強い」

「最後の理由おかしくない?」


雫華は首をかしげる。

「私、そんなにすごいですか?」

「すごいよ!主役候補だよ!」


雫華はぽつりと言う。

「でも、桜の天ぷらの研究も…」

「まだ言ってるの!?」


---


はるか:科学部

理科室の奥。

はるかは白衣を着せられていた。


「加賀さん、これ持って」

「はいっ……あっ、落とした!」

「大丈夫大丈夫、想定内だから!」


「想定内なんですか!?」


先輩は笑う。

「君、実験のセンスはあるよ。手先は不安だけど」

「そこが一番大事じゃ…」


しかし、はるかが試薬を混ぜると、

綺麗な青色の反応が出た。


先輩「おおっ!やっぱりセンスある!」

はるか「ほんとですか…?」


雫華が見学に来て言う。

「はるか、白衣似合う」

「ありがとう…でも落とし物は増えた…」


---


翔太:サッカー部

グラウンドでは、翔太が先輩たちと走っていた。


「桐谷、パス!」

「はい!」


翔太は軽やかにボールを受け、正確に蹴り返す。


先輩「うまっ!お前、中学どこだ?」

「普通の公立です」

「嘘つけ!」


女子マネージャーたちが遠くから見ている。

「桐谷くん、爽やかすぎない?」

「走ってるだけで絵になるって何…?」


翔太は気づいていないふりをしていた。

(いや、気づいてるな…)


---


健斗:英語部

英語部の部室は静かで落ち着いている。


「Kento, can you read this paragraph?」

「Sure.」


健斗は流暢な発音で読み上げる。


先輩「Perfect. As expected from a returnee」

健斗「Thanks…でも、他の教科が…」

先輩「英語部では英語だけでいいから安心しろ」

「それはそれで不安なんですけど」


部室の隅で、1年生たちがざわつく。

「佐伯くん、発音やば…」

「映画の吹き替えみたい…」


健斗は照れながら参考書を閉じた。


---


理人:物理部

物理室では、理人が静かに実験装置を組み立てていた。


先輩「篠原くん、これの回路わかる?」

「はい、ここをこう繋げば…」


先輩「天才か?」

「いや、普通です」


(普通じゃない)


女子がひそひそ。

「理人くん、眼鏡外したら絶対イケメンだよね」

「外さないかな…」

「見たい…」


理人は気づかないふりをしていた。

(いや、気づいてるな…)


---


颯:応援団

校庭の端。

颯は腹の底から声を出していた。


「フレー!フレー!青嵐!!」


先輩「いい声だ!腹から出てる!」

颯「ありがとうございます!」


「もう一回!」

「フレー!フレー!!」


翔太が遠くから言う。

「颯、声でグラウンド揺れてるぞ」

「それ褒めてる?」


---


放課後、みんな集合


練習後、昇降口に集まったA組メンバー。


香奈「みんな、部活どう?」

日向「側転できるようになった…気がする」

雫華「主役候補になった」

はるか「白衣が似合うって言われた」

翔太「走らされすぎて足が棒」

健斗「英語しかしてない」

理人「女子の視線が怖い」

颯「喉が死んだ」


香奈が笑う。

「なんか…みんな青春してるね」

優里が微笑む。

「うん。高校生活って、こういう感じなんだね」


雫華が言う。

「明日こそは桜の天ぷらを…」

「まだ言うの!?」


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