さまざまなイベントが交差する4月・5月
部活勧誘の嵐から数日。
A組のメンバーは、それぞれの部活に入ることを決めていた。
香奈:バスケ部(当然)
日向:チア部(「かわいい服が着れるから」)
雫華:演劇部(先輩の熱意に根負け)
はるか:科学部(落とし物の多さを“愛嬌”と評価される)
翔太:サッカー部(勧誘が一番しつこかった)
健斗:英語部(ほぼ強制)
理人:物理部(静かに決めた)
-颯:応援団(声量が決め手)
そして、入部届を提出したその日の放課後。
大河内先生が教室に入ってきた。
「よし、お前ら!来月は体育祭だ!」
教室がざわつく。
颯が手を挙げる。
「先生、まだ入学して数週間なんですけど」
「青春は待ってくれん!」
(いや、名言っぽく言っても無理あるだろ…)
クラス全員が思った。
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先生が黒板に大きく書く。
『クラス対抗リレー』
香奈が言う。
「まあ、これは定番だよね」
日向が不安そうに手を挙げる。
「え、私走るの苦手なんだけど…」
「大丈夫だ、日向。お前は応援に回れ」
「よかった…!」
そこへ、颯が言う。
「で、誰が走るんだ?」
先生が名簿を見ながら言った。
「まず、バスケ部の香奈は確定だな」
「了解!」
「サッカー部の翔太も走れ」
「まあ、いいですよ」
「颯、お前も走れ」
「任せろ!」
ここまでは順当。
しかし先生は続けた。
「そして…加賀とはるか」
「えっ、私!?」
はるかは目を丸くする。
「お前、50m走の記録がめちゃくちゃ速いぞ」
「え、あれ…たまたま風が…」
「風で1秒縮まるか!」
クラスが笑う。
さらに先生は言う。
「それから…緒方雫華」
「私も?」
雫華は首をかしげる。
「お前、運動神経いいだろ。身体能力テストの反応速度が異常だ」
「え、そうなんですか」
「自覚ないのかよ!」
香奈が笑う。
「雫華、絶対速いと思ってた」
日向が驚く。
「美人で演技できて、メイク上手くて、足も速いって…何者?」
雫華は淡々と答える。
「桜の天ぷらを研究してる人」
「そこは誇らなくていい!」
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放課後、校庭。
リレー選抜メンバーが集合した。
- 香奈
- 翔太
- 颯
- はるか
- 雫華
颯が腕を回しながら言う。
「よし、まずは軽く走ってみようぜ!」
香奈がスタートラインに立つ。
「じゃあ私からいくね」
香奈が走ると、風を切る音がした。
(さすが全国経験者…)
みんなが感心する。
次は翔太。
フォームが綺麗すぎて、見てるだけで爽やか。
颯は勢いだけで速い。
「うおおおおお!」
「声が速さに影響してるタイプだ…」
そして、はるかの番。
「よ、よし…!」
スタートした瞬間。
速い。
香奈が驚く。
「はるか、めっちゃ速いじゃん!」
「え、そうかな…?あ、転ぶかも…!」
「転ばないで!」
最後は雫華。
スタートの姿勢が妙に美しい。
そして走り出した瞬間。
風が変わった。
翔太が呟く。
「…速い」
颯が叫ぶ。
「なんだその加速!」
香奈が笑う。
「雫華、運動神経バケモンじゃん!」
雫華は走り終えて息を整えながら言う。
「なんか…走るの楽しいかも」
日向が遠くから見ていた。
「雫華、かっこよすぎる…」
---バトン練習-------
颯 → はるか のバトン練習。
颯「いくぞー!」
はるか「うん!」
颯が全力で走ってきて、はるかにバトンを渡そうとした瞬間。
はるか「わっ、手が滑った!」
バトン「カランッ」
颯「落としたー!」
はるか「ごめんー!」
雫華が拾って渡す。
「はるか、手汗すごい」
「緊張してるの!」
香奈が笑う。
「まあ、これも練習だよ」
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夕焼けの校庭で、みんなが息を整えていた。
翔太が言う。
「でも、このメンバーなら勝てる気がする」
香奈が頷く。
「うん、雫華とはるかが予想以上に速いしね」
はるかは照れながら言う。
「私、足引っ張らないように頑張る…!」
雫華は空を見上げて言う。
「体育祭、楽しみだね」
颯が叫ぶ。
「A組、絶対優勝しようぜ!」
みんなが笑った。




