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一年の宝物  作者: ゆみ。
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A組、勉強会

チャイムが鳴り、部活へ向かう生徒たちの声が廊下に響く。


だが──A組の教室は、誰も帰らなかった。


香奈「ねぇ、テスト近いし…残って勉強しない?」

日向「賛成〜!家だと集中できないし」

はるか「私も!数学やばい!」

優里「一緒にやろうね」


颯「俺も残るか〜」

理人「お前は残れ」

健斗「I’ll help anyone who needs English」


翔太「……じゃあ俺も残る」

雫華「私も。図書室より、ここがいい」




教室の真ん中に机を寄せて、

自然と“班”ができていく。



はるか「この問題、なんでこうなるの〜!」

翔太「ここは公式をこう使うんだよ」

雫華「はるか、ここ計算ミスしてる」

はるか「ほんとだ!」

優里「翔太くん、説明わかりやすいね」


翔太「そ、そうか?」

雫華「うん。助かる」



健斗「この文は現在完了。have+過去分詞」

日向「なるほど〜!」

香奈「健斗、教えるの上手じゃん」

健斗「日向さんが素直に聞くからだよ」


日向「えっ……そ、そうかな」


香奈(この二人、距離縮まってる



颯「この化学式、覚えられねぇ!」

理人「語呂合わせ作ればいいだろ」

颯「語呂合わせ!?そんなのあるのかよ!」

理人「お前の脳みそには必要だ」


颯「ひでぇ!」



日が落ち始め、教室がオレンジ色に染まる。


日向「疲れた〜〜!」

香奈「ちょっと休憩しよ」

はるか「お菓子持ってきた!」

優里「ありがとう、はるかちゃん」


翔太は窓の外を見ながら、

雫華がノートをまとめているのを横目で見ていた。


翔太(……集中してる横顔、綺麗だな)


雫華「翔太、ここ質問してもいい?」

翔太「っ、あ、ああ!」


颯「翔太、顔赤いぞ」

香奈「青春だねぇ」

健斗「He’s obvious」

理人「勉強しろ」


翔太「うるさい……!」


教室には、

シャーペンの音と、

ページをめくる音だけが響いていた。


雫華「……翔太、ありがとう。わかった」

翔太「そ、そうか。よかった」


翔太は胸が少し温かくなる。


香奈「今日は頑張ったね!」

日向「また明日もやろ〜!」

はるか「私、今日だけで成績上がった気がする!」

優里「はるかちゃん、明日も頑張ろうね」


颯「腹減ったーー!」

理人「帰れ」

健斗「See you tomorrow」

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