永遠の
今日も同じように、ベンチでうとうと。
空を見上げて…
現世でのいろんなことを振りかえる。
彼も同じ空の下にいる。
このどこかにいるんだな。
そう思うだけで、心が暖かくなっていく。
たくさんの思い出が退屈にさせないでくれる。
まるで昨日のことだったように…
こっちに来てから、昔の思い出ってものがより鮮明になってるんだよねー。
思い出って言うより、リアルな夢に近い感じ。
わたしが、高校生のあの頃の姿だから?
それとも、これが天国ってこと?
嫌だった記憶なんて、ちっとも浮かんでこない。
浮かぶのは…
懐かしい、楽しい出来事ばかり。
目を閉じて思い出に浸る、わたし。
すると…
思い出の中で、声が響いた。
「おい!」
なんか、うるさい…
ちょっと、リアルすぎだし…
寝ぼけながら考えてたら、
「おいっ!!」
今度は、大きな声が耳元を直撃。
そして…
身体中を振動するように伝わった。
寝ぼけてた頭がすーっと入れかわる。
これは…
目を開けなくても、わかる。
この声、この波長を忘れるわけがない…
わたしはゆっくり目を開く。
目の前に…
彼が立っていた。
思い出が現実と重なり合う。
あのときのままの…
高校生の彼がそこにいた。
「やっと、また会えたな」
今なら…
素直に言葉にできる。
「ずっと、会いたかったよ」
彼はわたしの隣に座った。
わたしは彼の肩に寄りかかりながら、
「待たせちゃって、ごめんね」
照れながらしゃべる。
「ぜんぜん、あっという間だったぞ」
彼は笑顔で応える。
「あのときは、ちゃんと言えなかったけど……今でも愛してる」
彼は頷くだけで、返事はなかった。
その後、二人とも何も話さなかった。
でも、わたしにはわかってる。
言葉はもう必要ないんだよね。
思い出の場所で…
愛する相手が隣にいる。
他にはもう何もいらない。
わたしの左手の薬指には…
彼からもらってずっと大切にしてた指輪が、
あのときのように輝きを取り戻して、
キラキラと光っていた。
まるで、
ふたりの心を映しだした、永遠の輝きのように…
長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただいた皆様ありがとうございました。文章力、表現力等まだまだですが…
嘘や裏切りばかり目立ち、何かを信じて生きにくいこの世の中でも、きっと誰の周りにだって「永遠」が存在すること。少しでも共感していただけたら、と思います。




