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リーシャの指導の下、初めて実践魔法を使った日の翌日、芽衣は新しい魔法を覚えるため、庭でイメトレを始めた。
庭では以前植えた青じそが成長し、小さいながらも収穫出来るようにまでになった。心配していたパンジーも無事花開き、今は店の前に移動している。
もう少しで収穫出来そうな野菜のプランターを端へ移動し、広くなった庭で早速魔法の練習を始める。
「火や水以外で使えるのって…やっぱり風とか土かな?」
最初は極弱くて小さな魔法から試していく。
「えっと…風だとそよ風?」
そよ風をイメージしてみる。
「んんっ!」
するとふわっと微風が吹いたような気がした。
「出来てる?」
もう一度そよ風をイメージして、魔法を使ってみる。先程と同じようにふわっと風が吹いたような気がした。
「ん~これだと魔法なのか自然の風なのか…それとも魔法が使えたと思い込んでいるのか分からないや。暫らくは風のない場所…室内で練習した方が分かりやすいかも」
当分は室内である程度練習してみることにする。
「次は土。土は…穴を開ける?」
リーシャのような立派な壁は作れないので、まずは地面に穴を開けるところから始める。
地面に穴が開くのをイメージし、魔法を放ってみる。
「えいっ!」
地面を見てみるが、変化はない。
「あれ? もう一度…」
再度穴が開くイメージをして魔法を放つ。すると時間はかかったが、ポコッと竹串で刺したような小さな穴が開いた。
「…これは魔法の力なのか、それとも土の中にいるだろう生物のおかげなのか…」
先程の風魔法といい、なんとも微妙な感じだ。
「もう少し練習してみよう」
風魔法と土魔法に関しては、初めて使うのでどちらも微妙なのは仕方ない。このまま練習を続けていけば、もう少し使えるようになるだろう。
その後、芽衣が練習をし過ぎたせいで、気付いたら庭が小さな穴だらけになってしまった。
「あわわっ!」
その穴だらけの光景が少し怖くて、慌てて土を踏んで穴を埋めた。
「でもこの調子で練習していけば、上手に使えるようになるかも」
ある程度土魔法が使えるようになれば、土を耕したり、頑張ればレンガとかピザ釜とかが作れるようになるかもしれない。ピザ釜はバーベキューと同様今のところ作る予定はないが、作れるようになっておいた方が今後便利になると思う。
「よし、イメトレ頑張るぞ!」
魔法が上手く使えるようになるため、芽衣は気合いを入れ直した。
何度か休憩を挟みながら魔法を使っていくと、少しだけ地面に開く穴が大きくなった。
魔法の練習を終えた後は、久々にステータスを確認してみる。
昨日は沢山魔法を使ったので、現在のレベルと使える魔法を確認するためだ。
「ステータス確認」
わざわざ言葉にしなくてもいいのだが、無言なのも淋しいので、つい声に出してしまう。すると目の前にステータス画面が現れた。
小日向芽衣:
異世界人
年齢:19歳
職業:商人
レベル:5
魔力:1200
魔法:火、水、風、土、生活魔法
スキル:異世界商品取寄せ、鑑定
持ち物:マジックバッグ、スマホ
となっていた。
魔法欄を確認すると、新しく風と土が加わっていた。
「あっ、風と土魔法も書いてあるってことは、使えるってことだ!」
イメトレを頑張ったおかげか、新しい魔法が増えていた。
「わっ! レベルが2も上がってる!」
昨日沢山魔法の練習をしたからか、それとも実践をしたからか、レベルが2も上がっていることに気付き、慌てて異世界商店を起動すると、いつものように笑顔のウサギが現れた。
『いつもご利用ありがとうございます。あなたのレベルが上がったので、300円以下の全商品が1日70コまで購入出来るようになりました。おめでとうございます』
レベルが2上がっても、相変わらず100円ショップの物しか買えないようだ。
今のところ特に困っていることはないので、レベルアップごとに購入出来る数が増えるのは嬉しいが、いずれは王都では売っていない果物や調味料なども買えたらいいな、と思っている。
「購入出来る金額と数が増えたから、また新しい商品でも探してみようかな」
レベルが上がったからといって、すぐに新しい商品を販売する予定はないが、下見をしておくのもいいかもしれない。
ふと季節商品という項目を見つけ、それを見てみる。どうやら夏の商品が売り出されているようだ。
「そういえば季節商品とかはこっちの人たちに買って貰えるのかな?」
季節商品には扇子やビーチサンダル、冷却シートや蚊取り線香などが載っている。
「気温とかも分からないし、そこら辺のことは美月さんたちやルスタさんに聞いてみよう」
とりあえず売れそうな物をメモし、今度意見を聞いてみようと思った。




