第十一章 3
その表情はジュリの母と似ているような気がする。それにしても、猫の加奈子は息苦しそうだ。妙な咳を繰り返している。しかも腐った野菜のようなニオイがする。加奈子は、もう長くないんだなとジュリは想った。
その翌朝、黒猫の母猫は猫じぃの家から忽然と姿を消していた。可愛そうに、置いてけぼりにされたのか、真っ黒な子猫がダンボールや雑誌の隙間でミーミーと鳴いている。
「母ちゃん。どこなの。母ちゃーーん」
「泣かなくていいニャ、おまえの母ちゃん、きっと、おまえの為に餌を探しに行ったんだニャ」
「僕、母ちゃんに会いたいよう」
「いい子にしてると、じきに戻ってくるニャ」
それにしても、テレビの音かやけに煩い。猫じぃは、一日中、寝転がったままテレビを見ているのだ。猫じぃの目を盗んで、ジュリは、そっとゴミ屋敷を出た。近所に母猫がいないかどうか確認しようとしたのだが、その時、繁みの向こうで叫ぶ人がいた。
「ちくしょーーー。誰だ。こんなところに猫の死体を捨てた奴は」
大きな声で玄関先で叫んでいるのは猫嫌いの工藤である。
ジュリは猫じぃの家の敷地の葉陰から一部始終を見つめていた。
哀しい事に、猫の加奈子は隣の家の玄関で死んでいたのである。その口許には小さな鼠が転がっている。
ジュリはハッとなる。
(そうか。我が子にお肉の味を教えたかったんだニャ。おいらの母ちゃんも、鼠を持ってきてくれたことがあったニャ)
おまえ達、さぁ食べなさい。ジュリの母の顔は、どこか誇らしげだった。子育てと狩りの両立は難しい。猫の母ちゃんというのは本当に大変なのだ。
人間が作ったカリカリは美味しいけれど、新鮮な鼠の生肉は栄養豊富で美味しい。
野良猫にとっては、これが一番の御馳走である。
ジュリが、自分の母との思い出に浸っている目の前で工藤は、鼠と猫の遺体を見てククッと笑った。
「そうか。この猫は毒入り団子を食ったせいで死んだんだな」
それは鼠を駆除する為に工藤が作った特性の毒団子だ。
飢えた猫には御馳走に見えたのかもしれない。それとも、毒入り団子を食った鼠を食べたせいで死んでしまったのかは工藤にも謎である。
もちろん、ジュリにも加奈子の死因は分からないが、これがとんでもない悲劇だという事は分かる。
猫の加奈子の小柄な身体は、すでに死後硬直している。それは、まるで剥製のようにも見える。
(可愛い子供を残して死んだんだニャ。さぞかし、無念だろうニャ)
飼い主に可愛がられて長く生きる猫と、散々苦労をして死んでいく猫。その両者の運命を隔てるものとは何なのか。
不意にジュリの縞模様の背筋がスーッと冷たくなる。
(もしも、おいら、由布子に出会っていなかったら)
野良猫をとりまく環境は残酷だ。たまたま生き延びられただけだと思い知らされる。そんなジュリの目の前で工藤がにやけている。
「鼠と猫、どっちもくたばってれて、バンバンザイだぜ」
工藤は、ペッと猫の加奈子に唾を吐いている。しかも、憎らしげに猫の加奈子の遺体を踏んだものだから、ジュリは怒り狂った。
『やめろーーーー。死んだ母猫に何をしやがるニャ。おいらが許さないニャーーー』
ジュリは賢い。工藤が邪悪な存在だという事は分かる。
フギャーーー。雄叫びと共に衝動的に繁みから飛び出していた。
ダダタッ。工藤の脚をよじ登り、その顔を高速スピードでガリガリと引っ掻いた後、ガブッと工藤の膝を噛んでいたのである。
『おしおきだニャーーー』
シャーッ。フッーーー。フギャーッ。背中の毛を逆立てて、荒ぶる怒りをぶちまけた後、悔し気に呻く工藤を尻目に立ち去っていく。
顔面、血だらけの工藤は、呻きながらもジュリが岸辺の家の方向へと立ち去るのを見逃さなかった。
「くそーーー。こんの野郎。汚い馬鹿猫め。てめぇ、殺してやる」
工藤の下品な顔は歪み切っている。ジュリは、その声を聞きながら猫じぃの家のトイレの窓から中へと飛び込んでいく。
「おまえ、隣のじじぃの飼い猫なんだな。クソ、忌々しい」
そうだ。すっかり忘れていた。じじぃと猫を殺す計画を立てていたんだっけ。
工藤は時計屋だ。時計を使った発火装置を作ろうと決意したのである。
ゴミ屋敷が燃えたなら工藤の家も焼け落ちること間違いなしだ。何しろ、この辺りは道が狭くて消防車は容易に入れない。
「こうなったら皆殺しだ。家ごと抹殺してやるぜ」
工藤の中では、ドロドロとした殺意が燃え盛っていたのだ。
☆
ジュリが工藤の顔を引っ掻いていた頃、人間の朱里は自分でタクシーを呼んで自宅に戻ろうとしいていた。
先刻、父親の千里からメールが届いた。元気にしているのかと問われたので、すぐさま、元気ですと答えている。
息子の事故のことは聞いているようだが、猫憑きのことは何も知らない。
タクシーで移動していると今度は仁科からメールが届いた。
『朗報です。瀬戸さんの猫のジュリの居場所が分かりました。今は、岸辺さんの御宅にいます』
仁科が、工藤の家に設置していたカメラを回収しに行ったところ、ジュリの姿がバッチリ映っていた。
『今すぐ、猫を捕獲しましょうか?』
『いや、まだ待て。確保すべきタイミングはオレが指示する』
そんなやりとりを交わしたのだが、当然、この情報は坂元にも筒抜けになっていた。仁科の部下が坂元に連絡したからだ。しかし、仁科の部下は西川にも同じ内容を伝えている。
『探している猫を見つけましたよ。猫の現在地はここです』
西川は、坂元の倍の値段で買収して貴重な情報を先取りしていたのである。
☆
珍しく、坂元は単独で行動しようとしていた。今日は、運転手の柴田は実家の妹の結婚式とやらで帰省している。
ジュリを回収するつもりだった。タクシーを呼ぼうとした時、本館に客が訪れた。ピンポーンと呼び鈴が鳴らされている。
驚いたことに、アポなしでやって来たのは乙姫の秘書の西川だった。
「坂元さん、あなたに大切な話があります。静かなところで話せますか?」
坂元の執務室に通すと西川が単刀直入に告げた。
「由布子様の猫のことは、わたしに任せていただけませんか?」
「どういうことかな?」
「猫のジュリと人間の夏目朱里様の魂が入れ替わる事は存じています」
なぜ知っている?
坂元はしらばっくれるタイミングを失った。西川は、シャープな目で単刀直入に語り続けている。
「陰陽師とやらが、猫を抹殺すれば生霊と入れ替わる事はないと言ったことも知っていますよ。ですが、果たしてそうなのでしょうか?」
西川は、わざわざ姫時や岡山に出かけて陰陽師を探してきたというのである。
「芦屋という陰陽師以外の者達の意見も聞きました。すると、彼等は言ったのです。殺す事によって、無邪気な猫が悪霊に変化する危険性があると。恨みを含んだ悪霊に憑かれたなら、それはそれで、かなり厄介な事になるそうですよ」
弓削陸朗。吉備理人。高崎宇宙。年齢も容姿もバラバラの三人だ。
弓削陸朗は漁師町の隠居老人で、吉備理人は孫正義似の中年の宮司。高崎宇宙は現役の神戸大学の学生で雰囲気イケメンである。
はぁーー? 誰なんだ、こいつらは。
坂元は眉を寄せたまま聞いていた。
「弓削陸は弓削道鏡の子孫。吉備理人は唐の国から陰陽道をもたらした吉備真備の子孫。高崎宇宙は元禄時代に播磨の片隅で細々と陰陽道に携わっていた高崎播磨の子孫なのです」
どんどんマニアックな事を言い出している。
「まずは、こちらの高名な陰陽師達に祈祷してもらうべきです。芦屋とやらよりも霊力が強いと専門家が申されております」
坂元は声に出して言いたかった。
おいおい、そいつらがインチキ陰陽師だという可能性もあるじゃないか? 世の中には、呪術と称して、ボッたくる輩もいるだろう。
西川のような寂しいインテリの独身女などいいカモだ。何しろ、この女は占い師のお告げを無邪気に信じて株を購入するような奴である。
だが、坂元の渋面などお構い無しといった感じで西川は語り続けている。
「陰陽師にも色々な方達がいるようですから、一通り、試してみるべきなのではありませんか? 芦屋道満は、阿倍清明に負けたんじゃなかったかしら。そんな芦屋一族の子孫に頼むなんてどうかしていますよ」
「……」
「芦屋とやらは、生霊は退治できないけれど、死霊なら滅する事が出来ると豪語したそうですわね。しかし、本当に可能なのでしょうか? 悪鬼となった化け猫が坊ちゃまの魂を食い破る可能性はないと言い切れますか?」
おいおい、呪術回戦の世界かよ?
勘弁してくれ。
ぶっちゃけ、生霊だとか死霊だとか、どうでもいい。
オカルトめいた事は信じていない。
坊ちゃんに関する怪奇現象に関しては何が正解かなんて分からない。しかし、これだけは確かめなければならない。西川、おまえの目的は何なのだ。
低い声で問いかけた。
「不思議ですね。なぜ、西川さんに、うちの坊ちゃまの未来に関わる事を託さねばならないのですか? 乙姫様との婚約は解消されたのですよ」
「そうですね。ぶっちゃけ、夏目朱里様のお命に関してはあまり興味はありませんよ。わたくしどもは由布子様に恩気がございます。うちのお嬢様は由布子様に助けられたのです。詳しいことは割愛しますが、イジメに遭っていたところを救っていただいたのです」
西川は、ゆったりと微笑んでいる。
「由布子様は猫を可愛がっておられます。何の罪もない無垢な猫を安易に殺すなど、愚か者のする事だと思いませんか?」
西川は将棋でもするように色んな角度から揺さぶってくる。
「そもそも芦屋という陰陽師も大いなる嘘つきなのかもしれませんよ。それに、こういう可能性もあります。もしかしたら、朱里様も惚けたフリをしているだけなのかもしれません。ニャンニャンと楽しげにしているように見えませんか?」
「だが、何の為にそんなことをする?」
「ジュリという猫に憑かれたと言えば、ずっと、瀬戸由布子様と一緒にいられるではありませんか? 恋する男の小芝居の可能性もないと言えますか? 由布子様にどこかで一目惚れしたのかもしれませんでしょう?」
「あっ」
馬鹿のフリをしている可能性はあるが、そんな回りくどい事をしなくても、普通にアプローチしたらいいのではないか。何しろ、あのルックスだ。しかも、夏目家の御曹司だ。
「あとは、うちの乙姫様との婚約を破棄したくて猫憑きのフリをした……とか?」
西川は苦笑しながら坂元を覗き込んでいる。
その時、スコンと腑に落ちるものがあった。
(確かに、オレが坊ちゃんなら、あんなケツのデカイ女との結婚なんてまっぴらだぜ。向こうから断ってもらう為に演技をした可能性は否めないな。いや、しかし、そのリスクは計り知れない)
人間というのはややこしい生き物だ。どんな人間も嘘をつく。坂元は、己の事をゲイだと偽って生きてきた。
そうすれば独身を貫いても不思議に思われない。
それに、ゲイのフリをしていれば、相手が舐めてかかることもある。相手に隙が生じる。
どいつもこいつも信用できない。
(策略と陰謀……。財閥や企業にはつきものだ)
少し喘ぐように喉を震わせながら言う。
「しかし、もしも、猫憑きが本当なら、どうする? あなたが、うちの坊ちゃんの破滅を願っていないという証拠がない限り、あなたに託すことなど出来ませんよ」
すると、西川はハンドバックから何かを取り出した。
「わたじが坊ちゃまの味方だという証として、このUSBに収められた猥褻動画をお渡し致します。これは、ボーイズグループのSと礼馬の濃密なデート現場です」
Sは日本語と中国語と英語を完璧に話せる。なおかつ、ダンススキルも高い。バラエティにも対応できる。
最近はネット配信のドラマの主演も無難にこなしている。
切れ長の瞳で世界中の女子を魅了しており、アジア圏で最もホットなアイドルだ。
坂元は眉を顰めた。
「別に、礼馬とSがゲイだからといって社会的な制裁は受ける筋合いはないと思うが」
というか、Sは御宅の百合の芸能事務所のお宝だったはず。なぜ、スキャンダルを暴露したいのだ?
「もちろんそうよ。礼馬はうちのSの気を引く為に売人から何度か薬を買った。そして、Sを薬漬けにしてしまったの。このネタを、あなたが、適切な時期に週刊誌に暴露すればいいではありませんか」
「妙だな、あなたは礼馬のような男性のことが気に入っているのではなかったのか」
礼馬は三次元で動くBL。
しかし、西川は般若のように目を吊り上げている。
「はぁーーー。あんな馬面の男、好きな訳がないでしょう。馬鹿にしないで頂きたいわ。わたしは三次元の男子のことなどどうでもいいのです。あなたみたいな腹黒いおっさんもどうでもいいわ」
そんなふうに勝ち誇った顔で言われるとカチンと来るのだが。
どうにも腑に落ちない。
「しかし、そちらは、礼馬を乙姫様の婚約者候補のリストに入れていたようだが」
「あいつを油断させる為にそうしたの。百合様は復讐の機会を狙っているわ。まだ、向こうはこちらの動きに気付いていません」
「なるほど、あなたは、ずっと前から礼馬のことを見張っていたようだな」
「いいえ。最初、うちのSの事を調べていたんですよ。知り合いの長澤まさみにソックリな女探偵が調べてくれました。純朴でキラキラしていたSの素行が悪くなったのは礼馬のせいだった。仕返しをしてやらないと気が済まないわ」
そう言うと、サングラスをかけたアイドルSと礼馬が会員制のクラブの片隅でキスをしている写真を二枚、ポンとテーブルに置いた。
「さすがに、猥褻動画は週刊誌に渡せないでしょうけど、この写真は使えるわよ。明日、Sが、うちの事務所を退所するのよ」
表向きは卒業ということになっている。
百合も微笑みながら送り出している。
「礼馬の個人事務所に移るSが大口のCMの契約を交わす頃、麻薬所持で捕まる手筈を整えているの。きっと、Sは礼馬との関係を口にする。礼馬が違法な薬物を買ったとなると、礼馬も取り調べを受けるでしょうね。楽しみだわ」
「Sの身体からは薬物の反応が出るだろう。しかし、礼馬は薬物はやってない。違法な薬を買うのも罪だが、買った証拠が薄い場合は不起訴になる」
「だから、そのタイミングで、あなたが週刊誌にタレ込むのよ。未成年だったSとの黒い交際を煽り立てたなら、それだけでも世間は眉を顰めるわ。今の御時勢、コンプライアンス的にアウトよ」
それだけ言うと真顔になった。探るようにして本棚の方に視線を向けながら言う。
「きっと、今の会話、あなたはカメラで録画しているんでしょうね? いいですよ。構いませんよ。でも、これで、わたしの誠意が伝わったと思うわ。あなたの天敵を潰す材料をあげます。だから、猫のジュリちゃんを殺そうなんて考えたら駄目よ。罰が当たるわよ。とりあえず、二週間でいいから、わたしに任せてみて下さいな。もしも、本当に入れ替わっているとしても、優秀な陰陽師なら治せるはずよ」
猫憑き。
それが本当か嘘か。それを検討する為にも時間は必要なのかもしれない。
猫のジュリは健康そのもの。
当分、放置しておいても害にはならないだろう。目障りな礼馬を潰す材料を提供してくれると言うのだから、こちらとしては有り難い。
それでも、この女は胡散臭い。しかし、次の瞬間、西川は唇を噛み締めた。
「うちのSは、私立の名門学校に在籍していたのに高等科を辞めて芸能事務所に入ったの。毎日、厳しいレッスンに耐えて、やっとアイドルとして花開いたのよ。それなのに、礼馬が、あの子の人生を壊したのよ! 許せないわ。あいつは破滅すべきなのよ! 坂元さん、あなたなら、礼馬を再起不能に追い込めるわよね?」
さすがに泣いていないが、西川の細い目に深い怒りの色がまざまざと滲んでいる。
「礼馬のようなクズ男に権力を持たせないと約束して欲しいの」
リリーカンパニー。それが、百合の芸能事務所の名前である。六本木の煌びやかなビルの中に事務所がある。
バットボーイズという6人組のグローバルグループのアイドルのメンバーの個々の名前は、わざとイニシャルにしている。
ファンサイトでは、イニシャル入りのペンダントやTシャツなどを発売していた。誰が誰を推しているのか一目で分かる。S、K、J、D、L、V。一番、人気があったSを失うのは事務所としては大いなる痛手である。
百合に忠誠を尽くしている西川が、百合の大切な芸能事務所のアイドルの未来を壊された事にムカつくのは当然だ。
(どうやら、この女が礼馬を破滅させたがっている事は間違いないな。それにしても、思った以上に頭が切れる女だったな)
坂元は微かに口角を上げていた。
「いいでしょう。猫のジュリに関しては、しばらく様子を見るとしますよ。あなたのお手並みを拝見させてもらいましょうか。いいですね。坊ちゃんの身に何も起こらないように万全を尽くすと約束していただきたい。もしも、何かあれば、あなたには即座に死んでもらいますからね」
「構いません。どうぞ、御自由に」
西川も嫣然と微笑む。
孤高の狼と真正腐女子のインテリ女狐は、とりあえず手を組むことにしたのである。
☆
その頃、工藤は自宅の居間で天気予報を調べていた。
放火に雨は天敵だ。
工藤はジュリに顔を引っ掻かれたけれども病院には行かない。隣の家の猫との軋轢があったと人に悟られてはいけない。幸い、工藤の自宅には貴重品など無い。自宅も燃えてしまえばいい。火災保険がもらえるならバンバンザイだ。
燃えてしまえば、この古い家を解体する費用の節約にもなる。工藤に刃向ったトラ猫が煙に巻かれてくたばる様を見てやりたいが、そうもいかない。
「オレのアリバイは確保しとおかないとな」
火元が岸辺の家だということになれば、こちらは立派な被害者だ。
岸辺は、元々小さな出版社を経営していた。あの家には古いダンボールや雑誌がたくさんあることは町内の誰もが知っている。発火装置の近くには油の入ったペットボトルを置いておく。そうすれば、一気に火が見え広がるだろう。
ガーハハッ。燃えろ。みんな燃えてしまえーー。
「あさっての午後、オレが留守の間に猫じぃとトラ猫は焼け死ぬのさ」
フフフッと笑うと、九州に旅行に行く準備を終えていたのである。




