88.5話 幕間のお化け④
ここには、変わらないものと、変わってしまったものがある。
例えば——
おじさん。
年齢は、四十前後。
生きている。
やる気は、相変わらずない。
ないけど。
前より、少しだけ——
巻き込まれる。
スロットが好き。
勝ちに行っているようで、行っていない。
煙草を吸う。
メンソール。
目押しは、相変わらず少し早い。
昔から、見えている。
扱いは、変わらず雑。
それでも——
少しだけ、逃げるのが早くなった。
ユウト。
若い。
もう、生きていない。
ここにいる理由は、もう迷っていない。
どこにも行かないと、決めている。
勝手に。
隣にいる。
そういうことにした。
前より、少しだけ——
届く。
触れられない。
でも。
影響は、残る。
目押しは、上手い。
前より、少しだけ。
“消えない”の意味が、変わってきている。
セイコ。
若い。
生きている。
見える。
少しだけ。
聞こえる。
選んで。
全部ではない。
でも。
前より、明確に——
分かってきている。
追わない。
待つ。
それが、できるようになった。
目押しは、上手い。
理由は、もう一つ増えた。
そして。
ここには、
変わらないものが、ある。
理由もなく寄ってきて。
理由もなく、満足して。
勝手に終わっていくものたち。
それらは、
変わらない。
変わらないまま、
ただ、
そこにある。
それを、
どう呼ぶかは。
まだ、
決まっていない。
4章終了です。
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