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何もしてないのに、幽霊だけ勝手に成仏していくおじさん ~スロプーおじさんは除霊なんてしたくない~  作者: Samail
4章 おじさんと迷子

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88話 教訓お化け

昼。


いつものホール。


いつもの匂い。

いつものBGM。


お気に入りの台。

派手に負けず、派手に勝てない。

そんな台。


「……。」


レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れ。


「……。」


「……ちょっと早い。」


「うるさいよ。」


「……。」


隣。 ユウト。


「……いやさ。」


「……。」


「こないだのセイコ、やばくなかった?」


「……。」


「なんかこう……迸ってたっていうか。」


「……。」


「……。」


思い出す。


「……確かに。」


小さく、呟く。


「……。」


ぞわっとする。


「……。」


「あれはまるで。」


「……。」


「般若だっーーーー。」


「どうもー。」


「……。」


止まる。


「……。」


心臓が、ちょっと止まりかける。


後ろ。

セイコ。


「ぎゃああああああああ!!」


ユウトがうるさい。


「……。」


落ち着け。

落ち着け、俺。

怒らせなければ、どうということはない。


「……おう。」


「なにその間。」


「……気のせいだ。」


「ふーん。」


「……。」


レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れる。


「なんかさー。」


「……。」


「一回コツ掴んだら、前よりスムーズに見えるし聞こえるんだよね。」


「……。」


「でも、聞こえる声と聞こえない声あるっぽくて。」


「……。」


「おじさん、違いわかる?」


「知らん。」


「だよねー。」


「……。」


「サクラさんに聞いてみよっかなー。」


「……。」


サクラ?


知らんな。

まあいいか。


「……。」


「買い物帰りか?」


「うん。」


「……。」


視線。

バッグ。


「……。」


なんか見えてる。


「……それ。」


「ん?」


「……なんだ?」


「フライパン。」


なんだ?これは。

プレッシャー?


「焦がしちゃってさ、新しいの買ったの。」


「……。」


背中に嫌な汗。


「……。」


「今日は新しいフライパンデビューだから帰るね!」


「……。」


「じゃあねー。」


「……。」


去っていく。


「……。」


「……。」


なんだ、この悪寒。


「……。」


「……おじさん。」


「……。」


「なんか俺、もう一回死ぬかと思った。」


「……。」


とても不思議な表現をユウトがする。


「……。」


レバーオン。

回る。

止める。

外れる。


「……。」


やめる。


「……。」


「……俺も帰るか。」


「は?」


「……。」


立つ。


「……。」


さっきから悪寒が止まらない。


「……。」


きっと風邪だ。

風邪を引いたに違いない。


早く帰って寝よう。


怒らせない方がいい人がいる。

そんな分かりきっていることを再認識した。

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