80.5話 幕間のお化け③
ここには、
変わらないものと、
少しだけ変わったものがある。
例えば——
おじさん。
年齢は、四十前後。
生きている。
やる気は、相変わらずない。
スロットが好き。
勝ちに行っているようで、行っていない。
煙草を吸う。
メンソール。
目押しは、少し早い。
昔から、見えている。
扱いは、変わらず雑。
それでも——
何も変わっていないようで、
少しだけ、
違う。
理由は、
たぶん。
本人は考えていない。
ユウト。
若い。
もう、生きていない。
ここにいる理由は、
前よりはっきりしている。
どこにも行けなかったのではなく、
どこにも行かないと、
決めている。
勝手に。
隣にいると、
そういうことにした。
目押しは、上手い。
そして——
少しだけ、
何も言わなくなった。
理由は、
分かっている。
セイコ。
若い。
生きている。
見えるようで、見えない。
分かるようで、分からない。
それでも、
少しずつ、
近づいている。
理由は、
まだ、
自分でも分かっていない。
そして。
ここには、
変わらないものが、ある。
理由もなく寄ってきて。
理由もなく、満足して。
勝手に終わっていくものたち。
「……。」
それらは、
変わらない。
変わらないまま、
ただ、
そこにある。
それを、
どう呼ぶかは。
まだ、
決まっていない。
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3章終了です。
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