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何もしてないのに、幽霊だけ勝手に成仏していくおじさん ~スロプーおじさんは除霊なんてしたくない~  作者: Samail
3章 おじさんと昔日

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75話 自己投影のお化け

「……。」


同じホール。


同じ島。

同じ台。


「……。」


一人。


「……。」


隣。

誰もいない。


「……。」


レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れる。


「……。」


もう一回。


レバーオン。

回る。

止める。

外れる。


「……。」


三回目。


レバーオン。


回る。

止める。

——外れ。


「……。」


来ない。


「……。」


よくある話。


「……。」


よくある話だ。


「……。」


そのまま、回す。

何も言わない。

一人きり。


「……。」


レバーオン。

回る。

止める。

外れる。


「……。」


「……ちょっと早いよ。」


俺は小さく、呟く。

誰にも届かないのに。


「……。」


もう一回。

レバーオン。

回る。

止める。

——外れ。


「……。」


「……。」


「……うるさいっすよ」


おじさんがボソッと呟く。


「……。」


誰もいない。


「……。」


少しだけ、間。


「……。」


レバーオン。


回る。

止める。

外れる。


「……。」


何も変わらない。


「……。」


いつも通りの、はずなのに。


「……。」


少しだけ、静か。


「……。」


隣。

見る。

空いたまま。


「……。」


目を逸らす。


「……。」


レバーオン。

回る。

止める。

外れる。


「……。」


そのまま、続ける。


「……。」


理由は、ない。


「……。」


いや。


「……。」


あるかもしれない。


「……。」


でも。


「……。」


考えない。


「……。」


レバーオン。


回る。

止める。

外れる。


「……。」


その繰り返し。


「……。」


飽きないのか。


「……。」


飽きない。


「……。」


「……なんだよ、それ」


小さく、呟く。


「……。」


見てる。

それだけだ。


「……。」


似てる。


「……。」


何に。


「……。」


分からない。


「……。」


でも。


「……。」


見たことある。


「……。」


こんな感じ。


「……。」


どこで。


「……。」


分からない。


「……。」


思い出したくない。


「……。」


そんな感じだけが、残る。


「……。」


その時。


横。


「……。」


誰か、いる。

知らないやつ。


「……。」


少し近い。


「……煙草」


小さく。


「……。」


「……吸いたくて」


「……。」


おじさんはちらっと見る。


「……。」


ポケット。

煙草。

取り出す。

火。

つける。


「……。」


一口。

吸う。


「……。」


そのまま。


「……。」


ふっと、

煙を吹きかける。


「……。」


「……。」


幽霊。

少しだけ止まって——


「……。」


そのまま、

消えた。


「……。」


「……線香代わり、か。」


小さく、呟く。


「……。」


何も言わない。


「……。」


レバーオン。


回る。

止める。

外れる。


「……。」


何も変わらない。


「……。」


それでも。


「……。」


続ける。


「……。」


続ける理由も、ないのに。


「……。」


少しだけ、息を吐く。


「……。」


そのまま。

また、レバーに手を置いた。

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