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何もしてないのに、幽霊だけ勝手に成仏していくおじさん ~スロプーおじさんは除霊なんてしたくない~  作者: Samail
3章 おじさんと昔日

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74話 ズレ始めるお化け

「……。」


同じホール。


同じ島。

同じ台。


「……。」


一人。


「……。」


まだ、来てない。


「……。」


レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れる。


「……。」


もう一回。

レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れる。


「……。」


「……珍しいな」


おじさんが、小さく呟く。


「……。」


三回目。

レバーオン。

リールが回転する。

止める。

——外れ。


「……。」


その時。


「悪い。」


後ろから声。


「……。」


振り向く。

先輩が申し訳なさそうにやって来た。


「ちょっと遅れた。」


「珍しいですね。」


「仕事。」


「……。」


少しだけ、間。


「忙しいんすか。」


「まあな。」


軽く言う。

いつも通り。


「……。」


座る。

レバーオン。

回る。

止める。

外れる。


「ほら。」


「……うるさいっすよ。」


「遅れたからな。」


「関係ないでしょ。」


「ある。」


「ないですよ。」


「あるって。」


「……。」


少しだけ、笑う。

でも。


「……。」


いつもより。

少しだけ。

短い。


「……。」


レバーオン。

回る。

止める。

——外れる。


「だからそこだって。」


「分かってますって。」


「分かってねえな。」


「……うるさいっすよ。」


「それ便利だな。」


「……。」


また、笑う。

でも。


「……。」


やっぱり。

少しだけ。

違う。


「……。」


先輩がガラケーを見る。

すぐ戻す。


「……。」


見なかったことにする。


「……。」


レバーオン。

回る。

止める。

外れる。


「……。」


「今日、あんま打てないかも。」


「……。」


一瞬、止まる。


「……そうなんすね。」


「ちょっとな。」


「……。」


「まあ、少しはいるけど。」


「……。」


「……。」


沈黙。

少しだけ、長い。


「……。」


レバーオン。

回る。

止める。

——揃う。


「お。」


「ほら。」


「……たまたまっすよ。」


「そればっかだな。」


「成功率5割なんで。」


「……。」


また、笑う。


「……。」


でも。


「……。」


少しだけ。

遠い。


「……。」


なんだこれ。


「……。」


軽い既視感。

でも。


「……。」


前と、違う。


「……。」


隣にいるのに。


「……。」


少しずつ。

ズレ始めている。

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