69.5話 幕間のお化け②
ここには変わらないものと、少しだけ変わったものがある。
例えば——
おじさん。
年齢は、四十前後。
生きている。
やる気は、相変わらずない。
ないけど。
前より、少しだけ人といる。
スロットが好き。
勝ちに行っているようで、行っていない。
煙草を吸う。
メンソール。
目押しは、相変わらず少し早い。
昔から、見えている。
扱いは、変わらず雑。
それでも——
前より、少しだけ関わる。
理由は、たぶん。
本人も分かっていない。
ユウト。
若い。
もう、生きていない。
ここにいる理由は、前よりはっきりしている。
どこにも行けなかったのではなく。
どこにも行かないと、決めている。
勝手に。
隣にいると。
そういうことにした。
目押しは、上手い。
前より、少しだけ。
消えない。
セイコ。
若い。まだ。
生きている。
見えるようで、見えない。
でも。
前より、少しだけ分かる。
輪郭。
気配。
違和感。
それを拾えるようになっている。
ただし——
まだ、全部ではない。
目押しはうまい。
誰かのおかげで。
そして。
それを扱う側の人間。
サイ。
追う。
逃がさない。
面倒くさそうにしているが、手は抜かない。
見えているものを、そのまま捕まえる。
スズ。
正す。
ずれているものを、元に戻す。
迷いがない。
サクラ。
見る。
他の二人とは、少し違う見方をする。
何も言わないことも、多い。
三人。
やり方は違う。
でも、同じものを扱っている。
普通は。
関われば、終わる。
そういうものだ。
「……。」
それでも。
終わらないものが、いる。
触れられない。
ずれていない。
そこにあるのに、引っかからない。
あの三人が、また関わるかどうかは。
まだ、分からない。
それを、どう呼ぶかも。
まだ、決まっていない。
少なくとも——
今までのものとは、少し違う。




