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何もしてないのに、幽霊だけ勝手に成仏していくおじさん ~スロプーおじさんは除霊なんてしたくない~  作者: Samail
2章 おじさんと旅行

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47話 占いお化け

昼。


ホール出たとこ。

日差し、強い。


「……暑いな。」


「春じゃなかった?」


セイコ。


「知らん。」


ユウトは何も言わない。

横にいる。

なんとなくついてきてる。


「ねえ、どっか行くの?」


「別に。」


「じゃあなんで出てきたの。」


「腹減ったから。」


「何食べるの?」


「今日は、蕎麦、だな。」


歩く。

少し。

声。


「ちょっとあんた。」


止まる。

胡散臭いのがいる。

机。 布。 水晶っぽいやつ。


「占い、どう?」


「いらん。」


腹減った。


「まあまあ。」


手を掴まれる。


「……離せ。」


「すぐ終わるから。」


「終わらんやつだろそれ。」


「いいから。」


強い。

めんどくさい。


「……はあ。」


座らされる。


セイコ、横で見てる。

ユウトもいる。


「じゃあ、軽く見るな。」


「頼んでない。」


「いいからいいから。」


手。

じっと見る。


「……。」


止まる。


「……あ?」


顔が変わる。


「なんかあんた、変だな。」


「そうか。」


「いや、そうかじゃなくて。」


「妙なもんに懐かれてる。」


「……。」


一瞬だけ間。


「ちょっと待って。」


占い師、身を乗り出す。


「これ、どこで――」


「知らん。」


遮る。


「……。」


少しだけ、黙る。

何か考えてる。


「……まあいいか。」


手、離される。


「次、この子。」


セイコ。


「え、私?」


「そう。」


素直に座る。


「お願いします。」


「いいね、素直な子は。」


手。

見る。


「……。」


「……うん。」


「なに?」


「そのままでいい。」


「え?」


「振り返るのはいい。」


「……うん。」


「でも止まるな。」


「……。」


「ゆっくりでいいから、進め。」


「……うん。」


小さく頷く。


「ありがとうございます。」


「うんうん。」


ユウトを見る。


「で、そっち――」


触れようとする。

止まる。


「……。」


「……ん?」


もう一度見る。


ユウトは、何も言わない。

ただ、いる。


「……おい。」


声、少し変わる。

俺の方を見る。


「……これ、なんだ?」


「なんの話だ。」


「いや、これ――」


一歩下がる。


「……帰る。」


「は?」


「いや、無理。」


机、片付け始める。


「今日は終わり!」


「急だな。」


「今回お代はいいから!」


飛ぶように逃げる。

早い。


「……。」


静か。


「……どうしたの。あれ。」


セイコ。


「知らん。」


「絶対なんかあったじゃん。」


「……腹でも痛くなったんだろ。」


「雑。」


「……。」


ユウト、占い師が消えた方を見る。

少しだけ。


「……。」


「どうした。」


「……いや。」


少し間。


「俺も占われたかったなぁ。」


「やめとけ。」


「なんで。」


「ろくなこと言われん。」


「そっか。」


少しだけ笑う。

風が吹く。


「……そんなことより蕎麦だ。」


「うん。そうだね、お腹空いた。」


「……。」


三人で歩く。


なんとなく。

同じ方向に。

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