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何もしてないのに、幽霊だけ勝手に成仏していくおじさん ~スロプーおじさんは除霊なんてしたくない~  作者: Samail
1章 おじさんと日常

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34話 ふらふらお化け

※視点が変わります。

気付けば、いつものホールにいた。


昼間は光りも音も過剰でチカチカするのに。

今は真っ暗で不気味なくらい静かで。

知らない場所みたい。


「……。」


全部、わかってる。


ただ、ここは。


なんとなく、違う気がする。


「……。」


外に出る。


夜空は高くてどこまでも黒くて。

宙ぶらりんなのは物理的な話だけじゃない。


振り返らない。

そのまま、いく。


「……。」


向かう先は、決めている。


「……。」


曲がる。

見覚えのある道。


「……。」


前に来たことがある。


「……。」


自販機。

光に群がるのは虫だけじゃない。

同業者?もちらほら。


「……。」


ここで、あの子と話した。


「……。」


思い出している。

全部わかっている。


「……。」


ここじゃない。


「……。」


また進む。


「……。」


青い屋根の家。

そこの角を曲がる。


「……。」


学校。

門は閉まっている。


「……。」


立ち止まる。


「……。」


知ってる。

ここにいた。


「……。」


中を見る。

誰もいない。


「……。」


思い出す。

笑ってるやつ。

走ってるやつ。

あの子のこととか。


「……。」


関係ない。

ここも違う。


「……。」


離れる。


「……。」


進む。

本当は道なんて関係ない。

歩く速度を維持する必要もない。

ただ今は。

そうすることが。

何かに対する懺悔のような気がして。


「……。」


いくつかを巡って。

どれも違って。

どれくらい経っただろう。


時間がわからない。


「……。」


どこでも行けるんだ。


「……。」


「……。」


見上げる。

いつの間にか日が差している。


看板。

人の列。


「……。」


最初の場所。


「……。」


いつものホール。


「……。」


どうやって戻ったか、わからない。


「……。」


少しだけ、考える。


「……。」


まあいいか。


「……。」


中に入る。


「……。」


いつもより少しだけ静かな気がする。


「……。」


奥に見える。


「……。」


いる。


「……。」


座ってる。

回してる。


「……。」


変わらない。


「……。」


外れる。

相変わらず、少しはやい。


横に立つ。


「……。」


特に何も言わない。


「……おう。」


見る。

リール。

回転する。

止まる。

外れる。


「……ちょっと早い。」


「うるさいよ。」


何度か、繰り返す。


「……。」


「……。」


悪くない。


「……。」


理由は、ない。


「……。」


どこより、引っかからない。


「……。」


「……。」


「……ここでいいや。」


小さい声。

誰にも聞こえてない。


「……。」


リールが回転する。

止まる。

ーーーー当たり。


「お。」


「お。」


ハモった。

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