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何もしてないのに、幽霊だけ勝手に成仏していくおじさん ~スロプーおじさんは除霊なんてしたくない~  作者: Samail
6章 おじさんと再会

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109話 予感のお化け

昼。


いつものホール。


いつもの匂い。

いつものBGM。


「……。」


レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れる。


「……。」


もう一回。

レバーオン。


「ねえおじさん!!」


「うるさいよ。」


止める。

外れる。


「聞いて!!」


「……聞いてる。」


「サクラさん、来るって!!」


「「だれ。」」


「いやだから!!沖縄の時の!!」


「……。」


レバーオン。

回る。


「ほらこれ!!」


差し出される。

勾玉。


「……。」


止める。

外れる。


「これくれた人!!」


「……オボエテルヨ。」


「嘘じゃん!?」


「ウソジャナイヨ。」


「……ホントに言ってる?」


「いや、本当に知らん。」


「……。」


横。


「……あー、いたね。」


ユウト。


「なんかパフェ食ってたやつだよ。」


「……パフェは覚えてるな。」


食べたかったやつ。


「……増えたっておじさん言ってたじゃん。」


「……いや、覚えてない。」


「だめだ、これ。」


レバーオン。

回る。


「……また何か二人で話してる。聞こえない。」


「とにかく!今度こっち来るって!!」


「……そうか。」


止める。

外れる。


「いやもっと反応してよ!!」


「俺が会う必要ないだろ。」


「!!」


「……。」


レバーオン。


「すごいんだよあの人!!」


「……どんどん進めるね、君。」


「なんかね、ピント合わせる感じで——」


「……。」


「こう、見えるようになるっていうか!!」


「……。」


止める。

外れる。


「沖縄の人ってそういうの多いんだって!!」


「……そうか。」


「だから!!」


「……。」


レバーオン。


「教えてもらおうと思って!!」


「……。」


止める。

外れる。


「絶対わかるようになるって!!」


「……。」


横。


「……あいつ。」


ユウトがぼそっと言う。


「……。」


「俺、見えてたよな。」


「……。」


「……なんか、嫌な予感する。」


「……。」


レバーオン。


「今週中に来るって言ってた!だからおじさん空けといてね!」


「……いや、いそがし「「無職じゃん!!」」


ハモんな。


「あー!!準備しとかなきゃ!!」


「……何を。」


「心の準備。」


「……。」


止める。

外れる。


「……別にいらんだろ。」


「いるよ!!」


「……そうか。」


「そうだよ!!」


「……。」


レバーオン。

回る。


「……。」


セイコはまだ何か言っている。

ユウトは少しだけ黙っている。


「……。」


俺、会う必要ないよな?

うん、どう考えてもないない。

忙しいし。


止める。

外れる。


今週は毎日ホールに通うって決意を固めた。

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